サンライズチャレンジャー、未だドロー発表されず!

錦織圭もエントリーしているサンライズチャレンジャーですが、日本時間の3月17日の正午現在、未だにドローが発表されません。

せっかくなので、このサンライズチャレンジャーについて調べてみましょう。

錦織の活躍で最近テニスを見るようになった方のためにも、基本的事項も合わせて解説します。

ATP公式サイトを見ると、以下のように表示されています。

ch_sample.PNG

まずLocationとは開催地のことで、アメリカのフロリダ州サンライズで開催されるということが分かります。

テニスの大会の場合、大会名で呼ぶ場合と開催地で呼ぶ場合がありますね。

開催地で呼ぶ場合の方が通っぽいですが、まあどっちでもいいでしょう。

現在開催中のPacific Life Openも、開催地である「インディアンウェルス」で呼ばれることが多いですね。スポンサーのことを考えたら、大会名で呼んだ方がいいんでしょうけど…。

で、サンライズチャレンジャーにも正式な大会名があって、BMW Tennis Championshipsといいます。

BMWが大会スポンサーなんですね。

“Sunrise, FL, U.S.A” の下にある “$100,000+H” は賞金総額を指しています。10万ドルは、チャレンジャーとしては大きい大会になります。日本で開催されている京都チャレンジャーや横浜チャレンジャーは、5万ドル規模の大会です。

優勝賞金ではなくて賞金総額というところがミソです。さすがに10万ドルはなかなかもらえません。

そう考えると、ゴルフの大会ってなんであんなに賞金が高いのでしょうか…。

5万ドル大会と10万ドル大会では賞金だけでなく、獲得できるポイントにも差があります。5万ドル大会では優勝して50~60ポイントですが、10万ドル規模だと80~90ポイントくらいだったと思います。

“+H”のHは、ホスピタリティを指しています。Hが付いている大会では、大会側が移動や宿泊の面倒を見てくれます。つまり、10万ドル+Hであるサンライズは、チャレンジャーにしてはかなり選手のやる気を誘う大会であるということになります。

Surfaceはコートサーフェスを表します。サンライズはハードコートです。他にClayはクレー(土)のコート、Grassは芝のコートです。芝の大会は年間でも僅かです。

Drawは対戦組み合わせのこと(これは解説不要か)。

Combo|S|D|QS|QD|OOP っていうのは、初めての方は何が何だか分からないと思いますが、

  • S・・・シングルス
  • D・・・ダブルス
  • Q・・・予選(Qualification)
  • OOP・・・オーダーオブプレイ(Order of Play):1日のコート割と試合順

を表します。つまりQSは予選シングルス、QDは予選ダブルスです。リンク先でドローが見れます。

Comboってのは、単に「ここを押すとS、D、QS、QDのドロー全部いっぺんに見れますよ」って意味です。

OOPの中には”Not Before 12:00″といった表現があると思いますが、これは「この試合は12時より前には始らないよ」って意味です。もし、その前の試合が11:30分とかに終わっても、12時までそのコートは使いません。

ドローの下の方には、シード選手のリスト、獲得できるポイント、カットオフランキング(このランキング以下の選手はドローにダイレクトで入れない)などが書いてあります。

さてこのサンライズチャレンジャー、翌週のマイアミ(ソニーエリクソンオープン)の前哨戦として人気が高いようです。同じフロリダ州にあるということで移動が楽ですし、気候に慣れることもできます。

また、インディアンウェルス(パシフィックライフオープン)で早期敗退した際に出場する大会としても大きな意味を持っています。どうせインディアンウェルスで勝ったら試合する予定だったんだから、何もしないよりはサンライズに出た方がいいですからね。

というわけで、エントリーリストには二桁ランキングの選手で賑わっています。

 21位 Karlovic カルロビッチ (クロアチア)
 32位 Simon シモン (フランス)
 36位 Starace スタラーチェ (イタリア)
 37位 Llodra ロドラ (フランス)
 39位 Seppi セッピ (イタリア)
 43位 Mahut マウー (フランス)
 44位 Tipsrevic ティプサレビッチ (セルビア)
 45位 Cilic チリッチ(憎らしい!) (クロアチア)
 49位 Grosjean グロージャン (フランス)

50位以内の選手が9人も・・・しかもなぜかフランス、イタリア、旧ユーゴスラビア勢で占められてます。

残念ながら、全体的なレベルとしてはAIG Openより高いと言わざるを得ませんorz

錦織に今必要なのは経験であって、100位以内の選手との対戦を数多くこなすことによって、技術はそれほど向上しなくても試合運びやスコアメイク術を学ぶことができると思います。

そういう意味でも、ポイントを増やす以外の面でも参加する意義は大きい大会だと思われます。

ああ、早くドロー発表にならないかな!

【追記】
PM1時ごろ、予選ドローが発表になり、錦織の名前はありませんでしたorz

本戦ドローの発表がまだなので本戦WCをもらっているという可能性もありますが、残念です。体調不良や怪我でなければいいのですが。

マイアミに賭けるということなのでしょう。

5 件のコメント

  • 大会HPサイト(英文)の解説ありがたいですねぇ。私もだいたいはカンでクリックして「あぁこういう事か」と少しずつ学んではいるのですが、いろんな考察は素晴らしいですね。

    錦織選手ここはパスしてマイアミに備えるのでしょうか。チリッチ戦からの修正とかやるべき課題をじっくり対策して次こそ暴れまくって欲しいです!

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  • なかなか詳しい説明ありがとうございます。今日のクウォリファイアーのドローに名前がのっていませんでしたので、錦織選手はサンライズには出ないのでしょうね。マイアミに向けてエネルギーの調整でしょうか。

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  • なんかやきもきしますね。
    台湾のLuは早々と予選の第3シードから。QS見てる限り今のランキングだと錦織はWCしかありえませんよね。やはり、ソニーエリクソンに合わせているんでしょうかね。先ほどもSのドローを見に行きましたが今だにNOT YET。もう始まるのにこの遅さはなんなんでしょうかね?

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  • テニスのあの運動量に比べると、
    のんびり景色見ながら歩ける(こともある)ゴルフの賞金はばかばかしいくらい高いですよね。
    きっと、そのスポーツに興味を持つ人の経済力に比例するのでは?
    テニスはラケット一本で始められるけど、ゴルフはそうはいかないもの。

    でも、錦織くんのニュースを見て、はじめて日本にもテニスの英才教育をする機関があったのだ、ということを知りました。やっぱり、能力のある人は、才能を伸ばしてあげたいですね。
    テニス好きの励みにもなるしね。

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  • まとめてレスすいませんm(_ _)m

    たなーさん、お褒めの言葉ありがとうございます。しかし、大した解説でないので恐縮です。テニス観戦を始めたばかりの人に向けて書きました。

    サンライズをパスするからには、マイアミでは暴れてほしいですね。

    Tennisnakamaさん、そう思います。プロの判断ですから、外野はとやかく言わず・・・と思いつつもサンライズ出てほしかったなあ、という感じはしてます。

    takolinさん、サンライズののんきっぷりは驚くばかりです。予選も1日しか取ってないし、選手は過密日程に苦しむのでは??

    siriusさん、運動量からするとテニスは確かに割にありませんね^^ まあそれは置いておくとしても、ゴルフは何故・・・?とか思うんですが。海外ツアー優勝のない上田桃子や宮里藍が10位台や20位台にいるってどういうこと??とか思ってしまうんですが。
    彼女らもがんばっているので悪口を言うつもりはありませんが、ゴルフはテニスより偶然の要素が強いだけになおさら感じます。層が薄いのでしょうか。

    経済力に比例する、ってのは当たっていると思いますね。

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。