錦織圭、アガシと対戦しプレースタイルのヒントを得る(2014日清食品ドリームテニスARIAKE)

さて今年も行ってきました「日清食品ドリームテニスARIAKE」。2012年以外は毎年チケットを買って観戦しています。
今年は特にチケットが取り辛かったですね・・・。かなり遠い席からの観戦でした。

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最大ズームでもこんな大きさ・・・「ウォーリーを探せ」ならぬ、「圭を探せ」状態。

第4回目となる今年ですが、ゲストはアンドレ・アガシでした。コーチのマイケル・チャンも出てきましたが、彼は3年前の第1回大会のゲストですから、実質的にゲストが2人という豪華な状態。

お客さんも沢山入りほぼ満員状態。国際展示場駅からの人の波がこれまでに有明では経験したことがないくらいくらい凄かったです。
ジャパンオープンでは錦織の試合が第1試合に入ることはありませんでしたので、必然的に観客の来場時間が分散されますが今回は全員が11時を目指して有明に来たのでこうなったのでしょう。会場付近及び会場内での人の動線整理はジャパンオープンの方が良かったと感じました。ジャパンオープンのときはいろいろ制限はあって窮屈な思いもありましたが、どっちの方向に行けばいいかはわかりやすかったんですよね。
今回は、自分のブロックにどこから行けばいいかわからず、係の人に聞いてやっと分かりました。
なんとかジャパンオープン等とノウハウを共有できたらと思います。

さて試合ですが錦織 vs アガシのシングルス戦を皮切りにスタートしました。
いかにグランドスラム優勝8回のアガシといえども引退から相当の年月が経過していますので、現役バリバリの世界5位を相手に真剣勝負は厳しすぎます。というわけでこのエキシビションマッチを面白くするには、錦織がうまくアガシのテニスの素晴らしさを引き出せるかどうかに掛かっていたのですが・・・これが大変うまく行きましたね。4年まで上達したのでしょうかw

ツアーファイナルズを終え、有明に凱旋した錦織圭。こんなテイクバック、絶対いいボール打てるに決まってる。

アガシは前半こそ凡ミスが目立ったものの、4ー4あたりから鋭いストロークエースに錦織の脇を抜くパッシングショット、リターンエースなどを披露し、観客を沸かせました。コートの中に入り、早いタイミングでコースを変えていくショットメイクは今の錦織が目指すテニスそのもので、大いに参考になったことでしょう。また全力で打った時のショットの速さは凄まじいものがありました(あまり入らなかったけどw)。

ビッグサーバーでは決してないアガシですが、ピンチの時の1stサーブの入りはさすがで、コーナーにエースを取っていました。このあたりもさすがレジェンドです。

他に感心した部分はスタンスですね。オープンスタンス全盛ですが、セミオープンスタンス、スクエアスタンスにも長所はあります。アガシは球によって微妙にスタンスを変え、ショットに安定感を持たせていました。オープンスタンスはスムーズな腰の回転のためには必須の技術ではありますが、体が開き過ぎるとミスが増えるだけでなく、ボールに力が伝わらなくなります(と、言うのは慣習的な言い方で、実際の物理的な現象としてはヘッドスピードが上がらないということです)。
一般的には、正しく体幹を使えばヘッドスピードを最大化できるオープンスタンスのほうがパワフルな球を打てますが、アガシは体幹の軸をぶれさせず、綺麗にラケットヘッドを体の回りに回転させることでヘッドスピードを確保していました。同時にインパクトがこの上なく正確なのでボールがポンポン飛んでいっていました。やっぱり、プロは凄いですね(小学生並みの感想)。

ほーら、オープンスタンスじゃない。

アガシのサービスゲームではあえてアガシに攻撃させていたように見えた錦織でしたが、5−5から一気に本気モードの動きとショットを披露しブレイク。7−5からWGOらしきブレイクバックを許し、勝負を盛り上げると再び鋭いショットを放って8−6で勝利しました。いやー、面白かった。

56 件のコメント

  • アジア太平洋WCプレーオフは昨年も全日本前頃に中国開催で杉田選手が出場していました。女子Wでは宮村選手がWCを獲得していましたが、参加の基準は何ですかね~?
    日本人選手だけ見てると、24歳以下か、GSの本選出場の経験が無い選手ですかね~?
    西岡選手対Chung選手が実現したら面白そうですね!

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  • はんなりん子さん

    「WOWOWテニスブック2015」情報で私も早速応募しました。
    どうも、ありがとうございます。

    先着5000名、ならもらえるかも(^^

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  • bucchiさん、この映像は前に何回かみましたが、また改めて見たら、涙がぼろぼろこぼれました。
    つらい時があったからこそ今があるんですよね、いつもいつもbucchiさんありがとうございます。私なんか年なので最新の情報にうとくて、ここのみなさんに一生懸命ついていってます。これからもよろしく。

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  • いろいろインタビュー記事がありますが、内容も充実、詳しく真実を掘り出そうとするものも増えましたね。昔からいた錦鯉の一員であろう記者さんの頑張りのおかげかもしれません。
    こんな記事もありました。お金払ってないので全部は読めませんでしたがw
    http://www.asahi.com/articles/ASGCT2TNXGCTULZU003.html

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。