内容に課題は残るが、きっちり勝利に向かってエフォートした試合(2016全米3回戦)

2016 US Open Tennis Championships
3rd Round
Kei Nishikori[6] def. Nicolas Mahut, 4-6,6-1,6-2,6-2

【ハイライト】錦織 圭 vs N.マウ/全米オープンテニス2016 3回戦|WOWOW動画 【旧:W流】

内容は良くありませんでした。
ですが、勝利にしっかり向かって行ったゲームだと思います。
グランドスラムですから、とにかく勝つことが大事。
そういう意味では、2ndセットの第3ゲームを凌ぎ、次のゲームでスマッシュをスーパーパスで返球してから錦織ペースに持ち込むことができ、良かったと思います。
ストロークが攻め切れない状態が長く続きましたが、割り切ってディフェンスに徹して取ったブレイクが勝負を決めたと思います。

そこまでのマウのプレーは素晴らしく、ミスが少なく、スライスで錦織の球を浮かせての強打からのポイントパターンが目立ちました。
ダブルスで鍛えたネットプレーも冴え、1stセットは錦織の調子も上がりませんでしたが、マウが好プレーで取ったという印象でした。
錦織はストロークでも先手を取ることができず、ネットプレーが得点源という状況ながら、我慢して1ブレイクに抑えたことで完全にはマウペースに持ち込ませませんでした。
またマウの1stサーブが錦織以上に入らなかったことも助かりました(2ndセット、錦織が30%台、マウは20%台)。
これが60%くらいだったら、2ndもどうなっていたか分かりません。
また錦織の方も1st確率を上げていたら、もっと早くペースを掴めたと思います。

3rdセットに入っても、リードこそ許しませんでしたがミスが多く、まだまだ安心はできませんでしたね。
マウの方が徐々にプレーのレベルを落とし、錦織に余裕が出てきてストロークでも優位に立てるようになってからは安心して見ていられました。
ですが同時に、このプレーでは4回戦以降は厳しいなと思いながら見ていました。

今大会、ストロークの威力がイマイチなのでしょうか?
ベッカー戦の最初の2セットは良かったと思いますが、それ以降は相手のショットの方が威力があるように見えてしまいます。
また、今日は攻め球のプレースメントも甘かったです。
終盤には(ミスもしましたが)ライン際のショットも増えてきたので、意識としては本人ももっと攻めないとというのはあったようです。

サーブに関しては上体が突っ込みすぎな気がします。
体とラケットが一直線になってインパクトすれば入ると思うのですが、折れた形になっているのではないかと。
また、ラケットワークが完全に地面に対して垂直になっている気がします。
これでは上下方向の角度誤差が大きくなってしまいます。
スライスサーブを打つということがそれに対する対処方法の1つなのですが、今日はそれも入っていませんでした。
とにかく、スイング方向と打球方向は一定の角度を持つことが普通なのですが、一致しすぎていることが一因かなあと思います。
感覚があるときはそれでも入るとは思うのですが・・・。

4回戦、心配ですが、まずは勝ったことを喜びたいですね。
時間もあるので、調整し直してくると思いますし、それができるのがトップ選手です。

今年、これで全豪ベスト8、全仏ベスト16,ウィンブルドンベスト16と来て、今回で全GSでベスト16以上という安定した成績を残すことが確定しました。
また、4大会すべてに大きな体の問題なく出場できたということになります(ウィンブルドンはだましだましでしたが・・・)。
こういったこともしっかり賞賛したいですね。

内容について口を出したくなってしまいますが、結果も出していると言うことで、次の試合は次の試合で信じて応援していきましょう!

試合後インタビュー

Q. 3回戦突破おめでとうございます。1stセットはスライスだったりカウンターだったり苦しめられたが切り替えが良かった。

なるべくスピン量を増やそうとした。
中に入られていた。攻められて取られた1セット目だったので、(2ndセットは)そこを気を付けて2ndサーブを打った

Q. 3rdセットは良かった。

アグレッシブに行った。
リターンが良くなり、組み立てが良くなった

Q. たくさんの日本人がいたが

やりやすかった。
遅くなったので早くリカバリーして備えたい。

Q. 4回戦に向けて

今日けっこうトリッキーな相手だった
なるべく調子を取り戻せるように練習して4回戦を迎えたい

152 件のコメント

  • @てぃ

    ご丁寧な返信ありがとうございます!
    レスは、すぐに読んでいたのですが
    スレが終わった頃に、遅レスですいません。

    >上体だけが突っ込んで「腰が折れた上体」になるのは、教科書的にはバッドフォームで

    なるほど。確かに、そういった考えが一般的なのは理解できますし
    海外の解説者から「一般論として」批判されるのはわかります。

    ご指摘のような知識があって、団長様も
    「今のフォームは悪い」という指摘をされたというのも
    わかっているつもりです。

    ただ、フォームは本人の体格や、筋肉のつきかた
    または現在の故障や潜在的な故障への対処も含めて
    モアベターなものを個人が選ぶものだと思うので
    「一般的にだめだから、今の錦織はだめ」というのは
    この掲示板の結論としては寂しいと思って
    先の書き込みになりました。

    別の方が「肩が使えてない」という意見をこの掲示板に
    書き込んでくれていて、それを読んで思ったのですが
    たとえば、「昨年の10月~今年のマイヤミ」ぐらいまで
    ずっと彼を悩ませていた、サーブとスマッシュの低確率を
    肩の故障が原因と推察しているのですが
    (考察を当時、マイアミのあとぐらいに鼻血に書き込んでます。)
    そのときは「徐々に回復しているから
    バルセロナ~全仏にはサーブ力戻るはず」と予想していました。
    実際その頃からサーブ力、かなり安定しました。。。よね?

    ただ実は、肩の体力や怪我が完全に治ったわけじゃなかったのかもしれません。

    プイユサーブを始めたことで、クレーシーズン以降、サーブも復活し
    それにつれてスマッシュも復活した。
    =フォーム改造で、サーブの肩の負担が軽減された。
    としたら符号しますね。

    少なくとも今のサーブは「肩の力を使えてない」らしいので。。。

    ということで、早速アップデートした私の意見はこちらです。

    ①実は、昨年の北米シーズンから、肩は完治していない。
     一試合につぎ込める肩の体力はすごく少ない。
    ②フォームの変更で、肩の力だけではなく、腹筋などを使って
     体を折ってラケットを加速させている→プイユサーブ
    ③このおかげで、試合中の肩の体力を温存でき、
     スマッシュ時に、肩の回りが悪いこともなく
     要所では肩を使ったサーブも打てている。
    ④しかし、なれないサーブフォームなので
     芝シーズンではわき腹の筋肉を故障した。

    これが事実なら、いつまでたっても、2013年2014年頃の
    サーブのレベルが戻ってこないことも納得です。故障ですから。

    あまり根拠のない話ですが、
    しばらくこの説をベースに、
    試合を観戦し、状況と照合してみたいと思います。

    ありがとうございました。

      引用  返信

  • @だいあん

    >私の記憶が正しければ、7月のトロント決勝戦、ATPの解説者が「錦織はサーブを打つ際、肩関節を効果的に回せていない」と指摘し、実際に打っている時の画像を出して「ここの動作の改善が必要です」と説明していました。

    上の書き込みの参考にさせていただきました。
    ありがとうございます。

    模範的なフォームではないですが
    プイユ君だってあんなに活躍していますし、
    高い1st,2ndポイント率を取っている錦織君なので
    当面心配要らないと思っています。

      引用  返信

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。