【執筆完了】スカッとする勝利で復帰後初のマスターズ1000ベスト16!(2018モンテカルロ2回戦)

2018 Monte Carlo (Masters1000)
2nd Round
Kei Nishikori def. Daniil Medvedev, 7-5,6-2

1回戦よりさらに内容が良くなってのストレート勝利でした!懸念だったフォアハンドの調子も、100%とは言えませんがストレスなく打てており、回り込みも多く見られました。

1stセットで奪ったフォアのウィナーは7本。バックの5本を上回りました。(試合全体のウィナー数はチェックしていません。ご存知でしたら教えてください。)

エラーも17本と多かったのですが、このくらい決まっていればそれほど気になりません。
クロスにしっかり飛んでいましたので、打点が前になったのだと思います。でも、まだまだ擦っている感じはあります。これに厚い当たりの直線的な球が混ざるようになれば完全復調に近い出来となると思います。

※試合全体ではウィナー24/エラー24と同数。ウィナーの内訳はフォア13、バック9とフォアのほうが多かったとのこと。2NDセットでウィナー数を維持しながらもエラーを減らしたんですね。

サーブの確率が悪かったのですが、それでも圧倒しました。セカンドセットは完全に流れを作りました。本人も、ストローク戦でポイントを取れる手応えを感じながらのプレーだったことでしょう。1stセットではメドべデフの安定したストロークに苦しめられましたが、ディフェンスが良く簡単に決めさせなかったので、メドべデフに焦りが見られるようになりました。

ドロップショットを出すタイミング、ネットプレー(14ポイント中14ポイント獲得)、ドロップショットの返球も完璧でした。まさに快勝と言って良いでしょう。

実はスタートは1回戦と同じく、ミス先行でヒヤヒヤしたのですが、最初のサービスゲームで粘ってキープしたことが非常に大きかったと思います。その後、ブレイク先行はされはするのですが、すでにある程度ラリーをしていたので感覚ができていたと思います。感覚ができる前の被ブレイクはプレーの選択肢を狭めてしまうのでなるべく避けたかったので、最初のサービスのキープがとにかく大きかったと思います。

1ー3というスコアでも錦織は調子を上げそうな雰囲気がありました。対するメドべデフは、その時の良いプレーがどこまで続くかなという感じがありました。錦織がすごく仕掛けていましたから。メドべデフ、技術的には良いサーブに強力なストロークを持っているので、あとは経験でしょうね。5ー5までは錦織の揺さぶりに動じず、見事なプレーを続けましたが少しずつミスが出て、ついに5ー5の時点で錦織のリターンからの攻撃に捕まってしまいました。

2ndセットは完全に錦織ペースでしたが、長いリターンゲームを2つ落とし、5ー0にもできそうなところを3ー2とした(1ブレイクアップ)ときは少し心配しました。しかしその心配は杞憂でした。こういう場面で自らの流れを明け渡してしまうことが、昨年そして復帰後は見られたのですが、今大会は2試合とも試合運びもいいですね。メドべデフの諦めない粘りも見事でした。

序盤を除いてサービスゲームが安泰でしたので安心でした。とにかくスカッとする勝利でした。

気になるのはやはり手首。痛みや張りがある状態であると思われます。でも痛みと故障は異なり、今は痛みの段階なのでしょう。無理は禁物ですが、悪化しないようにうまくカバーしつつやることも重要です。手首だけでなく、今日はクレーコートの長いラリーを長時間やったことによる疲労も気になります。これから連戦になりますから。スコア以上に接戦だったと思います。

これでニューヨークと並んで今季最高得点(90点)です。また連勝はニューヨーク以来。トップ50以内に連勝したのは復帰後初。マスターズ1000のベスト16も復帰後初です。
当分、「復帰後初」が続くと思われます。これが復活への道のりの醍醐味ですね。我々も去年の夏からずっと耐えてきましたので、ここは存分に楽しんで存分に喜びましょう。

16 件のコメント

  • レビューありがとうございます。
    試合全体のウイナーは24、エラーも24で同数。
    ウイナーは、FHが13、BHが9でした。

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  • 通勤電車の移動中?にお疲れ様です。お身体だけは壊しませんよう。
    以前の錦織が垣間見える良い試合でしたね~。
    テニスのレベルは確実に上がってきているので、後は手首が持つかどうか・・・。
    でもこんな試合を少しずつ見せてくれて嬉しいです。
    やっぱりクレーは色々出来る錦織にあってますね。

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  • やはり圭は土土との暗示なのか…。

    サーブはケガ前よりもよくなってますよね?

    今日、セッピとの試合でも同じような感じでできたら全仏が楽しみになりますね。
    いまは結果どうこうより連戦で身体がどうなるかが問題でしょうから。

    ランキングを把握していないのですが、うまくいけば全仏のシードには滑り込めるんでしょうか?

    あと、2回戦を見て改めて思ったのですがベルディヒのボールってめちゃくちゃ早いんですね。
    メドベージェフのボールが遅く見えました(実際見たらめちゃくちゃ早いんでしょうけど)。

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  • 緩急をうまく使っていたように思えました。ショットのバリエーションは元々豊富なので、フォアの緩急を操れたら今後うまく、手首を補完できそうな気がします。
    今日出ていたフォアのミスも、ゆるく深く入れようとしている時に多かったような。
    試行錯誤がうまくいけば、今後がもっと楽しみですね!

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  • うれしい♡とにかくうれしい♡

    まだまだ本調子ではないけど、ワクワクさせてくれる試合になってたのが、とにかくうれしいです‼️また期待しちゃうけど、今はゆっくりでいいから、手首を大事に頑張って欲しいな。

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  • 団長様
    いつも本当にありがとうございます🙇
    いつも覗くばかりだった私が何故か書き込みをするようになってました。自分でも不思議です❔
    それもこれも団長様はじめ此処にいらっしゃる皆さんが、心の底から圭くんを愛している💕💚事が感じられて、とても安心するからだと思います。で・・なんやら自分もその場所にいたくなったんでしょう。これからも宜しくお願いします。
    そして大事なこと。圭くん勝利❗うれしい❗ ご飯も喉に入らない(本当の意味で)ほどはりつめて見ていたので(食品ロス、いけませ
    ん)、いつものことながら疲れました。でもまたあのテニス🎾😃☀に会うことができます。勝手な希望を言わせてもらうなら、今日?
    明日?勝って、今とても強い方々と戦って圭くんに自分が今どこにいるのかを確認してもらいたいのです。そしてそこから新しいスタートをきっていってほしい👍
    また階段を昇っていく圭くんが見られる🎵🍀 それを考えるとゾクゾクワクワクするほど幸せだ〰😌🌸💓
    3回戦のあとまた「ヤツター❗ヤツター❗」のたくさんの声とともにお会いしましょう👊😄📢

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  • ちっちゃなことですが訂正させて下さい。
    ご飯も喉を入らないではなく、ご飯も喉を通らない。でした。 恥ずかしい😅

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  • こんにちは、
    前のスレですが、なっちさん、覚えていてくださって、ありがとうございました。
    団長様の記事を読んで、去年の悪かった頃との違いがよく分かりました。

    去年は、痛みもある中で、こんなはずではないと、ムキになっていたのが、
    今年は冷静に、今できるプレーの中での最適解を探せるようになったと。
    自分のストロングポイントで、相手を圧倒する若手のテニスに対して、
    ベテランは、相手の様子をよく見て、相手の嫌がることを判断基準に入れられる。
    それは、プレーの幅が広いことが前提なのでしょうが、その駆け引きこそが醍醐味!
    ゴファン選手がルブレフ選手に勝ったゲームも、試合運びが見事でした。
    錦織世代の面々が、苦しみの代償として得た経験値を、若手に見せ付ける番ですよね。

    アスリートにとっての痛みは、厄介なものではあるけれど、
    どこかバランスが悪いことへの警鐘と考えれば、よい点もあるのではと思います。
    フェデラー選手は、その声を活かせるから、長くテニスができるのかも。
    錦織選手は、その声をアドレナリンで抑えがちだったために怪我が多かったけれど、
    冷静に、身体の声と相手の様子から、プレーの最適解が導けるようになれば、
    息の長いプレーヤーとして、輝き続けられると思います。
    今年が、その移行期になってくれる予感がします。

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  • アンチョビが手に入らなくて・・・・
    応援フードは諦めても、応援は諦めないぞ(ムフフ)。今夜は目覚ましをかけて、早く寝て深夜の中継に備えることにします。
    では、「おやすみなさい」

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  • アンチョビ??もう寝ちゃったかな・・・。
    ふふっ。12時過ぎと私も思う(^▽^;)圭君頑張れ~~~~~~~~!

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  • 手首は痛いし違和感が、あるのかもしれませんが、今できるテニスをする事に、よってますますテニスが円熟してるようにも思えます
    元々多彩なテニスでしたが更に緩急自在なテニスができるようになり、ケガとタイトなスケジュールは心配ですが、後は応援するしかないですね
    それと色々言ってしまいましたが錦織圭とチャンコーチの結びつきは他の選手とのコーチ契約以上の運命的な出会いのような気がしてきました
    性格とプーレスタイルは全く違うと思っていたのですが、昨日の試合はなんとなくチャンの現役時代を思い出してしまいました(@_@)

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  • 今日は無理せず、負けたとして後の大会も適当なところで敗退してノーシドのままで全仏で迷惑ノーシドだとトップ選手は嫌でしょうね
    それも僕としては楽しいのですが( ・∇・)
    ベルディヒも”なんで錦織圭なん、ついてねえ”m(。≧Д≦。)mと思ったはず
    性格悪いですかね(・_・)

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  • 団長さんレビュー記事ありがとうございます。
    1回戦は、ベルディヒ選手に勝てたことが嬉しかった。
    2回戦は、これぞ錦織選手というテニスが久々に見れて嬉しかった。
    仰るように、ずっと耐えて来た分、喜びが半端無いです。これが復活への道程の醍醐味なんですね。(ここのところテンションが上がりっぱなし)
    読んでて良かった鼻血ブログ。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

    おばっちさん,
    お久しぶりです。(^^)
    遅ればせながらですが、私も感じましたよメドべデフ選手のリスペクト光線。
    対戦する前と後では、錦織選手に対する印象が全然違ったのではないでしょうか。
    若さとパワーで圧倒してやろうと思っていたのに、終わってみれば逆に錦織選手の技術に圧倒されてしまった。
    「なんであんなボール打てるの? どうやったら打てるの? 参ったよー。」と私にはそんな表情に見えました。

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  • おばっちさん,
    あ〜、この感じ方、考え方、表現…おばっちさんだあ(((o(*゚▽゚*)o)))
    以前にも共感のコメントをしたことがありますが、ホントにその通りと思います。
    いろいろな挫折は経験してきたもののトータルで見たらずっと駆け上がってトップ
    を走ってきた錦織選手が、去年の試合では焦りや不安定さが見えるプレーが多かっ
    たですね^_^; でも、この復活の過程を見ると自分の怪我を冷静に受け止めて、目の
    前のできることに集中してきたと思うんです。その精神がプレーにも生きてきてい
    るのかな? 今できることを駆使して全力でプレーするこのスタイルが昨日のメドべ
    デフ戦で発揮できたように見受けられました。ムキになるのではなく、相手の動き
    をみて緩急をつけたボールを選択する力、相手の飛んでくるボールを見極めて素早
    く移動し、相手の嫌なところに正確に返す力が素晴らしかったです。怪我の治療の
    間にハードなトレーニングをしてきたこともまた今の錦織選手のスタイルに貢献し
    てますよね^_−☆
    人生に無駄なし! 結果的に怪我によって錦織選手の選手人生が長くなるのなら、
    こんなに嬉しいことはありません\(^o^)/
    今日の錦織選手はどんなゲームを組み立てていくのか、楽しみです!
    おばっちさん、これからもたくさんコメントしてくださいね。

      引用  返信

  • 団長さま、振り返りありがとうございました。
    2セット目からだったので最初から最後まで楽しかったです☀️
    モンテカルロが好きになりました笑。

    ご指摘のように一点気にかかるのが手首の調子。ラオニッチまた棄権してますね。ジョコビッチもティームに負けてるし。肉体的にも精神的にもケガの影響は少なくないですよね。復帰するのも大変です。
    今回は欲を出さず一戦ごとの勝利を喜びたいです。
    陽光輝くモンテカルロに手首の神様が降臨して、最後まで見守ってくださるように。。
    再発しないでね🙏

      引用  返信

  • おけいさま、ありがとうございます。
    良かった、メドネデフ選手のリスペクト光線を感じたのが一人じゃなくって^^

    あけびさま、共感、感謝です!
    お調子に乗り過ぎない程度に参加させてもらいますので、また、よろしくお願いします。

    けんじさま、
    私も、チャンコーチはじめ、チームKあってこその復活だと思えました。
    あの憎たらしいほど強かったジョコビッチ選手がティームに敗れた後、
    ベッカー氏の表彰式だなんて、ちょっと皮肉っぽく、切ない気がしました。
    それに比べ、長期的展望に立っての支援、本当にありがたいですよね。

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。