内山/マクラクランがダブルス優勝!(2017楽天ジャパンオープンダブルス決勝)

 錦織のいない楽天オープンでしたが、日本ペアの優勝で大変な盛り上がりで終了することが出来ました。シングルスは昨年度準優勝のゴファンが怪我を乗り越えて優勝。むしろ昨年よりパワーアップした姿は、錦織はもちろん今年怪我で戦線離脱した多くの選手達に勇気を与える結果だと思います。北京と比べるとメンバーのランキングは落ちますが、魅力的な選手達が来てくれたと思います。来年もまた楽しませてくれることでしょう。

 それでは試合のレビューです。

ダブルス決勝 内山/マクラクラン def. J.マレー/ソアレス, 6-4,7-6(1)

 最初のゲーム、ベン(マクラクラン)のサーブ。いきなりマレー/ソアレスペアが世界レベルの技術を見せて15-40とブレイクのピンチ。ジェイミー(マレー)のリターン、ノーテイクバック、ノースイングながら前に入りながら打つので、すごいタイミング、予想外の速さで返ってきます。しかしここで内山のボレーとベンのサーブがピンチを救い、なんとかキープ。ノーアドバンテージ方式はスリリングです。

 すると2ndゲームで30-15からの内山の、ストレートへの回り込みフォアリターンウィナーが決まり、会場の雰囲気が一変。ジェイミーが硬さを見せ、ダブルフォルトでチャンスを握ると、最後はボレーを深く押し込まれながらも粘って返球したベンの突き球がいいところに飛んでライン際に落ちブレイク。流れを掴みます。

 しかし第7ゲームで内山がネットプレーでミスを連発してブレイクされます。トッププレイヤーと戦うときに良くある流れであり、この後ずるずると行ってしまうのではないか・・・と心配されましたが、ここからが違った!

 第9ゲームでジェイミーのサーブ。再び内山のフォア回り込みリターンが決まる! するとジェイミーがまたもやダブルフォルト。日本チームがこのリードを保ち、6−4でセットを先取しました。

 内山、ミスもありましたが要所でいい働きをしました。ベンの確実なネットプレー、高さを上手く使った揺さぶりも光ったセットでした。

 2ndセットはマレー/ソアレスペアも立ち直して互角の勝負。セットカウント1−1になればスーパータイブレなので、このセットを落としても良いという余裕はありません。勝負所を見極めるのに長けたマレー/ソアレスペアは、第3ゲームの内山サーブを勝負所と見て攻勢をかけてきます。ディサイディングポイントのピンチ。セカンドサーブだったでしょうか(うろ覚え)。ソアレスが深いリターン。内山がサーブの後、前に出てこないことを見越してマレーがポーチに突進。ここで、内山の逆を突いたフォアハンドが、がら空きのコートに突き刺さってキープ! ここが本当に大きかった。
 1stセットでブレイクしたときのミスの仕方を見る限り、内山は緊張して余裕がないのかと思いましたが(実際、緊張はしていたと思いますが)、ジェイミーの動きがよく見えていました。

 その後、両ペア譲らずタイブレークへ。内山が本日5本目(くらい)となるリターンエースを決めると、ベンもそれに続きリターンエース。最後までアグレッシブにプレーを続けた日本ペアに、ジェイミーが押されたような形でボレーミスし、日本ペアの優勝が確定した。

 第1,第2シードを破り、2回戦からは全てストレート勝利。デ杯プレーオフで見たときも可能性を感じましたが、この短期間でいきなりこの結果を出すとは驚きです。2人ともサーブが良く、持ち味も異なってプレースタイルが噛み合っていると思います。

 ベンのプレーは、強力なサーブと確実なボレーを軸に、リターンゲームではロブリターンなど高さを上手く使った配球が持ち味。そしてスマッシュがむちゃくちゃ強いですね! これに内山の決定力が加わり、ベンが作って内山が決める形が非常に上手く行った大会だったと思います。内山はまだまだミスがありますが、あんまり気にせずに今大会のようにアグレッシブにプレーすることで活きると思います。それもこれも、ベンがしっかりプレーしてくれるという安心感があってのことだと思います。本当にいいペアです。

 これで2人とも一気にランキングを上げました。内山はシングルスを重視していると思いますが、このペアでGSにも出場できるということになれば、ダブルスにも力を入れることになるかも知れません。大舞台でのダブルスのプレーはシングルスにもいい影響を与えると思いますので、積極的にこのペアーでツアーを回って欲しいですね。

17 件のコメント

  • 団長さん
    ダブルス決勝のレビュー記事ありがとうございます。読んでいるうちに昨日の有明での興奮と喜びが、またよみがえってきました。
    内山選手とマクラクラン選手、この優勝で弾みをつけてそれぞれの試合でランキングを上げ、早いうちに2人のペアでツアーを回れるようになるといいですね。
    きっとその日は近い❗

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  • 2、3年前のデビスカップ、VSカナダのダブルスで錦織と組んでネスターに勝利した試合が彼のターニングポイントになったような気がします。
    あの時も火を噴くようなネットスレスレを越えながらアングルに決まるリターンエースがありました。鮮明に覚えています。
    このブログでも取り上げられましたね。サインが清原と読めるとか笑
    シングルもいいですがプレースタイル上コートカバーがキツそうに見えるので、ダブルスに軸足を置いてランキングトップ10を目指してもらいたい。

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  • 今日は。
    団長さま、新記事アップ有難うございます。
    本当に楽しみなペアが、まさに彗星のごとく登場ですね。きっと2選手も、まさかここまで息がピッタリで、短期間でお互い信頼し合うパートナーになるとは思ってもみなかったのでは?
    日本テニス界が枯渇していた男子ダブルスに大きな光明ですが、一番驚いているのは当のご本人達かも。ツアーに常にエントリーできるペアに成長して欲しいですね。

    錦織選手の話題も含まれる内田さんコラムなので、どちらでご紹介すればよいのかと迷いに迷い、最新のこちらで。
    内田暁さんによるラオニッチ選手インタビュー記事です。Web Sportivaさんより。
    <テニス界の超秀才・ラオニッチが語る、錦織圭と男子ツアーの近未来>
    https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/tennis/2017/10/09/vs/

    常にライバル視される錦織選手とラオニッチ選手。彼らが打倒BIG4を掲げて勢いのあった2014~2016前半はBIG4+1もやはり全盛。今の若手台頭は多少ラッキー感が否めませんね。2016後半以降BIG4は常に2名が離脱しているし、その次の世代が本調子ではない。来季見てろよっ!
    にしてもラオニッチ選手、さすがの秀才肌。以前内田さんが、大学はいつでも行けるからとプロ・テニスを選んだという彼のエピソードをご紹介されていましたが、やっぱりね~と。

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  • こんにちは。
    今年も楽天ジャパン観戦のために夏休みをここまでお預けにしていました。
    昨年と違って最初から錦織選手はいないとわかっての観戦でしたが、
    観たい試合・選手が多すぎて体が足りな~い!トイレに行けな~い!
    食べてる暇な~い!状態でした。

    ウッチー&勉ペアが勝ち進んで優勝!!おめでとうございます。
    ハンパなく感動しました(^_-)-☆
    1回戦はコロシアムの試合を優先したのでコートサイドで観戦できませんでしたが、出てきたらお祭り広場のスクリーン前にたくさんの人だかりが。
    中継とはわずかな時差があって、先にコート1からの大声援が聞こえて勝利したのがわかりました。
    次からはコロシアムで熱烈応援。
    私は、テニスの孤独な中で闘ってる感じが好きなのですが、ダブルスでは口元を覆って作戦確認したり、ポイント間でグータッチしたり、まるでイチャイチャしているかのように見えるところが好きなんです。それと展開の速いハラハラドキドキ感も!!
    内山選手とマクラクラン選手、同い年で若いから?どのペアよりも息が合って勢いを感じました。楽しそうにプレイしていて、キラッキラに輝いた笑顔、ますますダブルス好きになりました。

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  • 今日は。
    先ほどご紹介した内田暁さんのインタビュー記事ですが、「週刊 世界のテニス」記事にて、yuriさまから既にご紹介を頂いていたようで、丸被り致しました。
    yuriさま、失礼致しました。

    2000年以降の東京500シングルス優勝者の写真特集です。ダブルス特集が出ないんですよねえ。
    <【写真特集】ジャパンオープンテニス歴代優勝者、2000年以降>
    http://www.afpbb.com/articles/-/2831693?pid=14518146

    例えば2011年から今年までを振り返ると敬称略でナダル、マレー、デルポトロ、錦織、バブリンカ、キリオス、ゴファンと錚々たるメンバーです。500大会の名に相応しい豪華さでは?
    ただ連覇した選手はいないのですね。

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  • こんにちは
    私もGOGATSUさん同様、錦織くんのいない有明を忙しく見て回りました。
    ほんとに体がいくつあっても足りませんね。
    練習コートでイケメン選手がコーチと思われる2人を相手に、バシバシ打ち合っていてその迫力に金網に張り付いて見入ってしまいました。でも、このかた誰?
    な私💦
    その向こうでは杉田さんが!(さすがにわかる)
    こういう体験は現地にいるからこそ、と大満足。
    それから、アザーコートで、マレー兄さんVS曲者ペールのダブルスを間近で見られたのも貴重。
    ネットプレーの速さに目が離せません。
    今まで ダブルスに目を向けていなかったのですが、こんな対戦もあるのですね。
    夕方のコロシアムでの対アンダーソン戦で、あのときのイケメン選手は ハリソンだった!と判明。
    とたんにハリソン選手を応援。
    まだまだ な自分を認識しました。

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  • はじめてのATPツアー、楽天ジャパンオープン、最高でした。決勝戦に参戦してきました。団長さまどこかなって思いつつ、、
    圭さん出ないから、もっと空席があったりするかと思っていたのですが、上までビッシリ✨本物のプレーに子どももすごく喜んでいました。ベンさんの挨拶良かったー☺️ゴファンのキレのいいサーブからのウィナー眼福でした。天気もよくてもう

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  • ミルフィー様
    こんばんは。
    錦織選手が大会に参加しているときは、そこに錦織選手がいなくても練習コートにわんさか人が集まっていたように思います。 もしかしたら遭遇できるかも?的な考えかもしれません。 でも今年、私が見て回ったときはけっこうユルユルな印象でした。 タイミングもあるのでしょうがベンチも空いていたし。 間近で見たペール選手の髭密度がもの凄かったり、アンダーソン選手は背の高さと耳の付き方と優しそうな表情が本当にキリンのようでした。
    錦織選手がいないのは残念でしたが、チケットを手放した方が多かったのかチケットエクスチェンジで最終日のコートサイド席をゲットできたラッキーもありました。
    毎日毎日いろんな楽しみ方が出来て、選手からいっぱい元気玉をもらいました(^O^)/

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  • 団長さま、
    昨日の興奮と歓喜そして最後の最後まで続いたハラハラ感まで蘇りました。
    まだ夢の中にいるかも(笑)

    ベン&ウッチーのダブルスを今後も見たい気持ち、
    フォーラム等でも下団さまのご教授いただきベン&ウッチーペアのツアー参戦の難易度や、
    ウッチーはシングルスも頑張りたいっていう想い。
    複雑です。
    ATPのHPでブライズマネー確認したら、より複雑になりました。

    色々とありますが…

    選手の皆様、日本にきてくれて、ありがとう!
    皆様が来てくださり、楽しい夢のような1週間になりました。
    また来年も、日本に来てくださいm(__)m

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  • 今晩は。
    内山/マクラクラン組に関する吉松さんレポートです。日刊スポーツさんより。
    <内山靖崇&マクラクラン勉、結成1カ月Vに至るまで>
    https://www.nikkansports.com/sports/news/201710090000211.html

    知らなかった! 
    マクラクラン選手はカリフォルニア大学バークレー校出身だったのですね。しかもNCAAで活躍していたとのこと。このペアは即席的と思っていましたが、実は2010RGジュニアで既にペアを組んでいたと。ならば元々息が合っていたのかも知れませんね。

    フォーラム・鼻血ブログラボ「南蛮渡来の庭球情報」トピでのご紹介情報です。
     ◆トミック選手、デ杯監督ヒューイット氏に喝を入れられる件。
     ◆キリオス選手、夢の実現に向けて具体的に動き出した件。素晴らしい計画です。

    団長さま
    上海MSについては記事立てされるのでしょうか。それとも引き続き「週刊(月刊?)世界のテニス」記事でコメントした方がよろしいのでしょうか。
    明日のOOPが出ていますが、杉田選手が登場いたします。またNHK-BS1で放送もあるようなのですが。

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  • 団長様、決勝戦のレビュー記事ありがとうございます。ライヴ観戦できませんでしたが、録画で後からみました❗内山&勉、すばらしかったですね。現地でも観戦しましたが、二人の息がぴったりあっていて自信もみなぎっているようで、全然負ける気がしませんでした。このペア本当にいいですね。デ杯が今から楽しみです☺

    おばっち様、サインボール本当にお宝になりましたね❗(私はサインボールではありませんが、楽天歴史ミュージアム?で寄付し使用球をいただいてきました😁記念に自分でサインしようかしら😋)

    今年は、圭くんのいない楽天ジャパンオープンでしたが、本当に楽しい1週間になりました🎶さて、来年はどんな方々が来日してくださるのでしょうか。来年は、圭くんが万全な状態で参戦できることを心から願っています。

    皆さま楽しいレポ、ありがとうございました🙇

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  • ここに書いていいのかな?
    NHKの放送予定、4時間後なので、書いておきます。

    ATPテニス マスターズ1000 上海 ロレックスマスターズ
    男子シングルス・1回戦 「杉田祐一」対「サム・クエリー」
    10月10日(火) 17:00~ BS1(サブチャンネル)

    マルチ編成のサブチャンネルです。
    初戦から強敵ですね~。頑張れ!

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  • うっちー&勉の楽天の活躍に至るまでの道のりの記事が出ました。
    いつもの内田暁さんの記事です。

    「内山靖崇がマクラクラン勉と出会い、楽天OPで優勝するまでの道のり」
    https://sportiva.shueisha.co.jp/clm/otherballgame/tennis/2017/10/10/___split___op_1/

    うっちーと勉が今後どうするのか、色々な可能性があると思いますが彼らの活躍に期待します。

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  • 今晩は。
    yuriさま
    内田さんコラム有難うございます。
    マクラクラン選手の日本国籍については、トーマス嶋田コーチの説得もあったのですね。さすがの目利きです。内山選手のライバル、マテ・パビッチ選手については、以前からフォーラムでも話題になっていました。こんなご縁があったんだなあと感慨深くなりました。

    こちらでいいかな?
    ATP公式でファン投票が始まりました。もちろん投票選手のお名前は…。ATP公式より。
    <Vote For Your Favourite Players In 2017 ATP World Tour Awards Presented By Moët & Chandon>
    http://www.atpworldtour.com/en/news/atp-awards-2017-fans-favourite
    最近、東京メトロの地下構内や通路で、錦織選手のポスターをよく見かけます。タグ・ホイヤーさん、ユニクロさん、ジャガーさん…。コート上で躍動する姿も早く見たいですね。

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  • 今更ですが、2人の活躍ほんとに興奮しました。
    火曜日の接戦をものにした試合を現地でみて感激、その後あれよあれよ優勝してしまうなんて!

    今後二人がどうするのかまだわかりませんが、デビスカップではまたみられますよね?
    あ~見に行きたい!!

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  • 今日は。
    既読の方も多いかもしれませんが、マクラクラン選手が自身を語る記事です。
    <「楽天ジャパンオープン」ダブルス優勝のマクラクラン勉、自身の経緯を語る>
    https://www.thetennisdaily.jp/news/contents/national/20171010_0027525.php

    拠点はまだニュージーランド、でも日本選手としてのほうが多くのサポートが受けられる…。不思議ですね、お隣にテニス大国オーストラリアがあるのに。でも考えたらニュージーランドってレジェンド・プレイヤーや元トップ選手、確かに思い浮かばないです。

    内山選手とマクラクラン選手のペアは、やはり内山選手がよりランクをUPさせてマクラクラン選手に近づかない限り、定期的にとはいかないようですね。頑張れ、内山選手!

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  • 今日は。
    内山選手とパビッチ選手のライバル関係から、あるライバル関係を思い出しました。最後は錦織選手に到達します(笑) 若者話第22弾にもなりますが。

    楽天出場の2人の若武者、シャポバロフ選手とツィツィパス選手。
    実はジュニア時代は最大のライバル関係。例えば2016WBジュニア。シングルス準決勝は壮絶なフルセットの末シャポバロフ選手が勝利。彼はその勢いで優勝。ダブルス決勝もまたもやフルセットで今度はツィツィパス選手ペアが優勝。2選手は見事私にロック・オン(笑)

    その夏ラオニッチ選手は、北米ハードでの練習相手にシャポバロフ選手を指名。カナダの後輩に目をつけたなと(笑) ところが彼、パリMSやロンドン(ツアー・ファイナル)では違う若者と練習。調べたらそれがツィツィパス選手。ギリシャの彼との接点を探ると拠点がモナコ同士で納得。この辺りはちょいちょいコメントしていたと思います。
    彼等は最大のライバルであると同時に、ラオニッチ選手の兄弟弟子のような存在です。

    で、ツィツィパス選手、ロンドンでのラオニッチ選手以外との練習はインスタにアップ。マレー選手、モンフィス選手、ティーム選手…。当然この方とも。
    https://www.instagram.com/p/BMmNTsKB73z/?taken-by=stefanostsitsipas98
    ステファノス君、色んな経験を積めると興奮気味です。ほぼ1年前の出来事です。
    さて今年、ロンドンではどんな若者が8選手の練習相手を務めるでしょうか。その彼は来季ブレイク必至ですから。

    脱線失礼致しました。

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。