AIGオープン初日レポート(1)

9月29日の男女1回戦に行ってきました。
残念ながらお目当ての錦織圭は本日30日の第3試合に登場となってしまいました。本日は仕事のため観戦はおろか、ライブスコアも見ることができません。

・・・実は海外の試合の方が応援しやすかったりして(笑)。

それでも錦織が勝ち上がってくれれば、他の日のチケットを持っているので念願の試合観戦をすることができます。いや、きっとできるでしょう。

天気はあいにくの雨模様で、予定されていたアザーコートでの試合は、一部を除いてキャンセルされました。

残っていた女子予選決勝はナショナルトレーニングセンター(NTC)に場所を移し、観客なしで行われました。

本日も、昨日行われなかった男女1回戦がNTCそして慶応大学のインドアコートで行われています。やっぱり無観客です。

別会場・無観客で試合が行われることは今回が初めてではないのですが、なんとかしてほしいですね。

有明のコロシアム以外のコートに屋根をつけることが現時点では難しいことは分かりますが、少しでも観客が入ることができるインドアコートを、別会場であっても確保できないのでしょうか?

私のようにアザーコートの試合を楽しみにしている観客も多いはずです。現実的には有明と別会場の往復が難しいとしても、アザーコート込みで入場料を取っているのですからオプションとして観戦可能な別会場を用意すべきだと思います。

これが32ドロー以下で男子(あるいは女子)単独開催の大会であれば、2~3面進行でなんとか大会日程を消化することができます。

男子48ドロー、女子28ドローの男女共催大会では試合数が多くなるのは当然で、序盤に雨が降ることのインパクトは甚大です。

入場制限をしてでも別会場オプションは用意してほしいです。私、行きます(笑)。
例えば別会場に行きたい人はコロシアムの適当なところに登録をし、登録数が別会場のキャパシティ上限に到達するまで受け付けるとか。
もしくは単純に別会場の現地で入場制限をかけつつ入れ替え制でもいいかもしれません。

ぜひ検討をお願いしたい。

さてようやく本編です。
本日は「ジャパン・デー」とも呼べるような、日本人選手が数多く登場する日でした。
錦織も伊達さんも登場しませんでしたが(錦織は添田選手の試合後半を見に来ました)、これはこれで楽しめました。

かなり選手に近いところで見れたので、久しぶりのプロのボールの迫力を堪能することが出来ました。

その中から今回は添田豪 vs アメア・デリック(審判はデリッチと発音していました。どっちでもいいと思います)戦の感想を書きます。

デリックはデルレイビーチ2回戦で錦織が苦戦しながらも勝利した相手ですが、今回はパワーで添田を圧倒しました。

195cmの大男で、ノースリーブのシャツから伸びた腕が丸太のように太かったです。
USオープン4回戦でのデルポトロと同じウェアを着ていたので最初はデルポトロに見えて仕方がありませんでした。

プレーもデルポトロ的なパワフルサーブとパワフルストロークの破壊力が抜群で、添田は数少ないチャンスを活かせずストレートで敗退してしまいました。

前週、北京でゴンザレスに惜しい試合をしていたので期待していましたが、残念です。
170cm台の日本人選手にデリックと同じパワーを出せと言われても無理ですので、日本人選手は俊敏さ、粘っこさ、配球などを駆使して何か活路を見出さないといけません。

添田選手は国内レベルで戦っていたころはおそらくハードヒッター、パワーヒッターでならしていたでしょうから、世界で戦っている今、違った方向性を探らなければならないという課題を抱えて苦しんでいることと思います。

日本でホームラン王だった松井秀喜がヤンキースでは中距離バッター的存在になり、もともと技巧派だったイチローの方が大リーグで成功しているという事実と同じ構図が見え隠れしているように思います。

逆に長谷川投手のように大リーグで日本人らしさを活かして花開く選手もいます。添田にも添田の活路があるはずです。

アマチュアの私が言うのも僭越ですが、何か一つ得意ショットが欲しいと思います。
添田はストロークもサーブもボレーもうまし、フットワークも良いですが、何か一つ飛びぬけた武器がないように思います。

体が小さくて成功している選手は、独特のプレースタイルだったり(サントロ)、敏捷性に優れていたり(チャン、ロクスなど、ロクスはボールを捉えるセンスもずば抜けている)、カウンターが異常にうまかったり(グロージャン)しています。添田も添田の枕詞が欲しい。

別にスーパーショットではなくても、「バックのクロスなら延々とラリーを続けられる」とかでもいいのです。伊達さんは、もともと得意なバックのクロスを、さらに「バックのクロスなら絶対先にミスしない」という自信がつくまで徹底して練習したと言います。

もちろん、筋力アップをあきらめるということではありません。筋力があれば打てるショットもあるし、筋力の余裕は持久力アップ、ショットの精度アップにつながりますので引き続き続けていくべきでしょう。
あくまで「外国人と筋力勝負をしない」ということが重要で、自分なりに体をよりフィットさせていくことは、アスリートの基本です(そして、添田選手もしっかりそれをやっているはずです)。

私のような素人が日本のトッププロのことをこのように批評するのはやや気が引けますが、テニスに最近興味を持つようになった方もたくさんこのブログを訪れてくださるようになったので、このような感想を書いてみました。

結果だけを見て「なんで日本人選手は勝てないの?」って感じる人も多いと思われ、そのような人々には、錦織や添田はとんでもないフィジカル能力を持った外国人相手に戦っていることを知ってほしいと思いました。

9 件のコメント

  • うっふっふ・・。勝ちましたね。
    なかなかタフな試合でした。
    これで一回戦に勝ったのでどんどん勝ってくれることでしょう!!

    でも、凄い人がサインをもとめていってましたね。皆さん、怪我をしないように。

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  • 添田選手は期待していただけに残念でした。
    もう少しやれたんじゃないのか?って所が正直な感想。
    これからも頑張って欲しいですね~。

    圭はなんとか1回戦突破!!

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  • NHKの放送時間がだんだん増えてきています。
    今日深夜に続いて、明日午後7時10分よりBS1で2回戦が放送されるようです。錦織選手が勝ち進めば、毎日放送してくれるかもと期待しています。

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  • うーん、確かに昨日の添田選手のプレーは「これ」といった強い印象は残りませんでした。
    長身デリッチの強烈なサーブやシングルバックハンドがどんどん決まり、「はぁー、こんな日もあるさ~」と見ている方も途方にくれる始末。
    試合前の練習でサービス練習を熱心にしつこく繰り返す添田選手を見て、秘めたる気合いを感じました。
    錦織選手と共にGSの本戦に出場する日が楽しみです。

    対照的に、サービス練習はほとんど膝も曲げず、軽く感触を確かめるだけだった鈴木貴男選手。
    気持ちのこもった試合を見せていただきました。
    アプローチショットは低くすべり、杉田選手はかなり苦労していました。
    あのドロップボレーは、どうやったってとれません。
    2セット目の途中から、杉田の良いショットが出始めましたが、鈴木の勝利。
    これがフェデラーを苦しめたSv&Voと、納得。
    ここまで自分のプレースタイルを極めていると、爽快です。

    森田あゆみ選手はエラコビッチ相手に2度目の勝利!!
    全てのボールをハードヒットする印象がありましたが、何げにムーンボールも混ぜ(少ないけど)、圧勝でした。
    こんな試合を目の前でみせられては、誰だってこれから応援したくなります。
    がんばれ~~。

    そして、最終試合はミナール(チェコ)対ズベレフ(ドイツ)。
    意外にも(失礼)かなり面白かったんだけど、
    これは内緒。

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  • >男子48ドロー、女子28ドローの男女共催大会では試合数が多くなるのは当然

    来年からwtaのツアーカレンダーが変わって、ジャパンオープンの女子だけ大阪で開催するみたいです。男子と一週ずれるんだったかな?なのでこんな事も今年が最後かもしれませんね。詳しくはwtaオフィシャルのプレスリリースをご覧あれ。

      引用  返信

  • 団長!おはです。
    NTCってやっぱり観戦できないんですか?
    SSCか横浜プールの方が良いんでしょうかね。まあ横浜は会場の都合もあるし無理か。
    今日(水曜日)も雨。もうアザーコート巡りは無理ですね。
    さて、添田選手に対するコメント、まったく同感です。素人がプロのこと云々とはおっしゃいますが、野球にせよ、相撲にせよサッカーのセよ、どのスポーツでもやっていることだと思います。熱心なファンがいるスポーツでは当然のことでしょう。
    添田は何を武器にすべきでしょうかね~?僕は思い切ってサーブ&ボレーに活路を見いだせないか、とも思います。早いサーブは(トップ選手の中でという意味ですが)無理でも、球種とコースの打ち分けで何とかならないでしょうか。
    まあ本人が一番分かっているでしょうから、これからの活躍に期待しましょう。

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。