フェデラー、勝つには勝ったが・・・

2008 Roland Garros
Men’s singles 4R
R. Federer def. J. Benneteau, 6-3,7-5,7-5

フェデラーが全くもって締まりのない試合で準々決勝進出です。

球が浅くすぐに攻撃され、

カウンターが冴えるわけでもなし、

凡ミスを繰り返し、

フレームショットが画面の外に飛んでいき、

バックのリターンはスライスで力なく入り、

 リードしても追いつかれ、

 大したビッグポイントでもないところで「カモン」の声を出し、

ベネトーがフェデラーに輪をかけて凡ミスを繰り返したから勝ちましたが、らしさが全くありませんでした。

「ナダルやジョコビッチだったら決めてたな」と思わずにはいられないポイントのオンパレードで、

このままの調子なら決勝進出も危ういと思います。進めてもナダルかジョコビッチに秒殺されることでしょう。

ナダルに惨敗したベルダスコの方が強く見えたくらいです。

なんだかんだ言いながら最後は力を発揮し、「やっぱりフェデラーか」となるのがいつものパターンですが、今回はそうはならないような気がしています。

いくら決勝にピークを持っていくと言っても、こんなペースでは間に合わないでしょう。

体のキレがいまいちのような、何か爆発的なものが足りない感じがします。

対するナダル、ジョコビッチは盤石。体からエネルギーを出しまくっています。

フェデラー、ナダル、ジョコビッチではフェデラーが一番好きなので優勝してほしいのですが、何か特別なことでも起こらない限り難しいように思えます。

【余談】
なぜかWOWOW解説の柳さんはそれでもフェデラーを絶賛していました・・・。理解に苦しみます。

柳さんはご年配ながら「昔は良かった」的な解説を全くしないので好感を持っていたのですが、

近年「ほら私のいった通りでしょう」的な解説が鼻につくようになってきました。

決めつけ(○○選手はこうするとダメ、的なもの)が目立ったり、自分の描く試合展開に持って行きたがったり(プレーするのは選手なのに・・・)する傾向が見られるようになってきました。

今回のフェデラー戦の解説にしても、「フェデラー=すごい、さすが王者」という先入観がありありでした。

例えばこういう場面。

(1)何でもないスピンサーブ(セカンド)をベネトーがネット

柳「強烈なスピンがかかっていますからタイミングが・・・」

鼻血つっこみ「ベネトーが打ち込みをしくじっただけですが・・・」

(2)デュースからセンターへの強烈なノータッチエース

柳「さすがフェデラーです、ここぞというときに・・・」

鼻血つっこみ「凡ミスしまくっているからデュースになっているんですが・・・」

(3)ベネトーがフェデラーのバックに強打でアプローチ。
  フェデラーショートクロスにパスを沈めるが読まれる。
  コ
ートガラ空きなのにベネトーがボレーをネット(明らかな凡ミス)

柳「強烈なスピンがかかってますから・・・」

鼻血つっこみ「コート外に追い出されて仕方なく打ったパスなんですが・・・読まれてるし。そもそもスピードを殺して沈めたショットなんですが・・・」

 と、終始こんな感じでした。

柳さんは私なんかの何百倍も数多く試合を見てきているので、私の目がおかしいのかとも思いましたが、全仏オープン公式サイトの記事などを読むと、やっぱりフェデラーは凡ミスが多かったという評価のようです。

今年の柳さんはロレツが回らなかったり、支離滅裂で何を言っているのか分からなかったりする場面もあり、どうしちゃったのだろう?と心配になります。

10 件のコメント

  • 柳さんて、うちのパパ、ママにはすごい不評なんですよ。
    昔、伊達さんの試合で、あ~だからだめなんです、
    ここがだめなんです、適な、ネガティブ発言ばっかりして
    すごいいらいらしたって言ってました。

    ロジャーくんもなんかいらいらしてる感じですよね~。
    がんばってほしいです。

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  • Y氏の解説への酷評は多いと聞きます。
    ろれつが回らないのは歳もあるのでは?
    元WOWOW解説者 岩佐氏 のブログにも「名前が出てこない」
    「しゃべりたい事がうまく言葉にならない」
    と歳から来る衰えを書いている記事もありました。
    自分も歳とともにうまく喋れなくなったと感じていますよ。
    アナウンサーでも何でもありませんがね。・・寂しい・・です。

    寂しい・・といえば

    やはり昨日の フェデラー ですね。
    もたつきましたね、ずいぶん。
    26歳でも もうベテランですから・・・はぁ。

      引用  返信

  • GoogleでYouTubeのテニス動画を自動的にはりつけられるサービスが出たんで試してみましたが、この記事に対してはわけのわからん動画ばっかりでてきますね。

    お見苦しくてすいません。

    他の記事は大丈夫(全豪の映像が流れる)なんですが…。

    不具合多いようだったらはずします。

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  • 確かに、Y氏はフェデラーベタほめですよね。なんでもOKで感じですよね。私はかなりイライラさせてもらってますよ。

    昨日のポアが負けたのも決勝まではこの調子ではいかないと思っていたので、やっぱりなんですけど、フェデラーも不安ですよね。でも、がんばってもらいましょう、なんせ王者なんですから、フェデラーは・・・。

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  • そろそろnetdashさんがY氏の解説について記事を書いてくれるのではないかと思っていました。確かにYさんの解説は聞いてて時々イラッとします。とんちんかんな発言も多いし、しょーもない雑談みたいなのもあるし・・・・
    僕は辻野さんの解説が一番好みです。WOWOWでもやってくれないかぁと思うのですが。

    フェデラー、アンチッチ戦ではこれから調子を上げてくんだなと期待しましたが、ベネトー戦は正直物足りない試合でしたね。まずストロークで先にミスする場面が多かったし、ランニングパスもすぐにネットにひっかけるし。ゴンザレス戦が少し不安です。SFで当たるであろうフェレールも絶好調ではないものの、不安ですね。

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  • フェデラーの調子が上がってこないことは気になりますね。
    このままでは、ナダルがケガでもして全仏欠場とならない限りグランドスラム達成は難しいかもしれませんね。

    ナダル・ジョコビッチは少し試合を見ましたが磐石のようで。

    それでも、僕はフェデラーはいつも通りになるのでは?と思っています。

    柳さんの解説は定評あるのに、そんなことを言っていたんですね。でも、試合を見れば見るほど固定観念ができてしまうかもしれません、特にフェデラーに関しては。

    今回はやはりジョコビッチが気になってます。

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  • フェデラーに関しては、アメリカのテニスチャンネルやESPNの解説者もしかりです。何でもないと思うショットに嵐のようなほめ言葉が降り注がれます。”Are you kidding me?!”とパトリックマッケンローがよく叫んでます。「ちょっといいすぎでしょうが」と思うことしばしです。

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  • 自分の周りにはひとりもいないので、Y氏のコメントに定評があるなんて始めて聞きましたが、好きな人もいるんですね~。自分は「そうか?」と思うことのほうが多いですけど。最初のころのナダルもまったく評価してなかったしね。女性になってしまうけど、解説は伊達さんがいいです。
    ところで、日本では女子のほうが圧倒的に視聴率が取れるとテレビ東京のプロデューサーが言ってましたが、外国ではどうなんでしょうかね。ここは圧倒的に男子人気のようですが。(自分は両方好きです。ただし、不細工女はダメです。クズやカネピ、サフィーナなんて見たくもない)

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  • 不細工女がダメなんて、あまりにも可哀想。でも残念ながらそれが現実ですね。男はルックスがそれほど問題にならないので、女は損ですね。

    スポーツ天国のアメリカは、目がくらむほどのスポーツチャンネルがありますから、パイの取り合いです。スターに欠ける(ウィリアムズ姉妹がパッとせず)女子テニスはもう一つです。それにロシアや東欧が多すぎて個性に欠けてきているのも、人気がパッとしない原因のひとつ。

    今回の全仏はテニスチャンネル+ESPNで20時間みれるようになり、雨のときなど再々放送があるので、3度くらい同じ試合がみれます。ですから、いそがしい時はおお助かりです。 

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  • とりあえず皆さん同様な感想のようでほっとしましたが、皆さん辛口ですね!

    せっかく私が抑え気味にコメントしたのにw。

    それからY氏ってイニシャルにしても遅いw。

    私は解説は福井烈さんがいいなあ。坂井さんは「その通りですね」が多すぎて聞きづらいし…。
    辻野さんもいいですね。

    ダバディは時々「?」な感じのこと言いますけど、語学が堪能で現場で社交的に動けるので、実は日本テニス界にとってかなり重要人物だと思いますw

    昨日、スペイン語を日本語に同時通訳していたのには驚いた。
    どっちも彼にとっては外国語。
    フランス語は母語だから当然だし、もう1言語しゃべれたような気がします。すごいなあ。

    >gomisawaさん

    ご期待にこたえられましたでしょうかw?

    >まろんさん

    今ゴンとのQFやってますが、最初はベネトー戦と同じような感じでしたが、第2セット以降良くなってきてますね。
    絶好調とは言わないまでも。

    >Tennisnakamaさん

    アメリカでも権威主義というかなんというか、長いものには巻かれろ的なものがあるんですね。
    Are you kidding me?はスーパーショットにあきれる表現でしょうか。

    >おーさん

    日本では女子の方が人気あるみたいですね~。伝統的に。
    女子は伊達の時代には伊達以外にも沢松、遠藤、神尾、長塚などいましたし、その後も100位以内に選手を送り込んでますからね。
    シャラポワ人気もあって、女子の方が人気があるみたいです。

    WTAファンには申し訳ないですが、まともに男子のプレーの内容を見ていたら、女子のプレーを見たいと思うことはないと思うんですがね。

    女子の試合は勝負の行方という意味では興味はありますが、女子のGSを見るよりは全日本の男子の方が私は見たいですね。

    顔の件については、スポーツ選手であって芸能人ではないので、大目にみてあげましょうよ^^

    クズネツォワはいかつい印象ありますけど、よく見るとグラフにちょっと似てますよ。

    「モーレスモが実際見ると華奢で、美しかった」って書き込みもありましたし、私も25歳くらいのときの杉山愛を生で見て、「テレビで見るよりきれいじゃん」と思った経験があります。

    また、基本的に女子選手はオフコートではこぎれいな格好をしていて、写真などを見ると「お、意外ときれいじゃん」と思うことが多いです。

    逆に言えばオンコートでも美しい選手はオフコートだとどんだけきれいなんだ、って話になると思います。

    >Tennisnakamaさん

    さすがスポーツ大国のアメリカですね。20時間テニスなんて夢のようです。
    放映されてもどうせ全部見れませんが・・・。
    そういう環境だから、アメリカのファンは目が肥えているんでしょうね。

      引用  返信

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。