錦織圭のサーブ力強化を示すデータ

明日えらい人の前でしゃべらされるのでまだ仕事してるのですが、現実逃避にデータ紹介。

今年の錦織の飛躍の要因の一つがサーブ力の強化です。
それを示すデータをご紹介しましょう。
1試合当たりのサービスエース及びダブルフォルトの数、そして1stサーブの確率の推移です。

エース/試合DF/試合1stサーブ
確率
20144.62.561%
20132.62.863%
20122.62.564%
20112.52.961%
20083.02.860%

ご覧のように今年はエースの数が飛躍的に増えています。しかもダブルフォルトの数も過去最小レベル。
1試合あたり2本も違えば大違いです。

1stサーブの確率も昨年から2%落としただけで60%台をキープ。
2012年は1stサーブの確率が高い代わりにエースの数も少ない年でした。確率重視だったのかもしれません。

3セットマッチですと、1試合平均で1stサーブを打つ機会は100本以下だと思いますので、2%くらい落ちてもそれを補って余りあるサービスエースの増え方と言えますね。

ちなみに2009、2010年は故障の影響で試合数が少ない(10試合くらい)ので省きました。
(ここでいう試合数はツアーレベルでの試合数のことです。)

ただ、1試合あたり4.6本という数字はトップ選手としては少ない方だと思います(トップ200の中で110~120番目くらい)。
感覚的には1試合あたり8本を超えてくるとビッグサーバーの仲間入りという感じがします。

エースが多くないと上位に行けないということはありませんが、エースの数とランキングの間には緩やかな相関関係があるようです。
これが1試合あたり6本くらいになってくると、No.1を狙う上で大きなアドバンテージになりそうです。

錦織の場合、まだ1年を通じてのスパンで見るとサービスの調子に波があると思うので、安定感が増すだけでもう少しエース数が伸びそうですし、頻繁にフォーム改良を行っており(見るたびに微妙に変わってる気がw)、今後に期待が持てると思います。

トスが低くなる(その結果打点が下がる)のが悪い癖だとダンテコーチ等が言っていますので、そのあたりに注目して見るとよいでしょう。

昔と比べるとデュースサイドのセンターへのフラットの確率が上がりましたし、アドサイドでもワイドに190km/h台のフラットサーブを打てるようになりました。

デュースサイドのワイドへのスライスサーブ(勝手に「鼻血サーブ」と命名w)は昔から上手いですし、となるとアドサイドからのセンターの精度・威力向上がカギとなるか・・・?

注)鼻血サーブについて

私はかなり昔から「錦織はデュースサイドのワイドが上手い」と主張していましたが、誰も追従しないので「じゃあ勝手に『鼻血サーブ』と呼びますよ?」と言ったところ、特に反対意見もなかったので勝手にそう呼んでますw
業界的にはこのサーブは「修造サーブ」と呼ばれています。松岡修造さんが得意としていたサーブだったためです。

66 件のコメント

  • 初めてコメントさせていただきます。

    大会のことですが、中国は良くも悪くも大国ですから比べるのもどうかと思います。

    それよりも日本はグレードを上げることを考えた方が良いのではないでしょうか。その為には施設や運用といった大会そのものも大事なのは言うまでもないですが、周辺も大切だと思います。

    ジャパンオープンですから、楽天OPという企業冠は止めて、東京OP(あるいは江東区OP、有明OP)という地域名にすべきでしょう。そして、地域で盛り上げること、ジャパンOPの1週間はテニスウィークとするのなんか良いと思うのですが。

    それから、絶対的に地上波でのTV中継は必要です。地上波の全国放送をしないかぎりテニスはメジャーにはなれません。例年とはもちろん比較にはなりませんが、今回のジャパンOPの盛り上がりの無さにはちょっとショックを受けました。あれだけ錦織くんががんばって凱旋帰国で優勝したのに、、、。最後の錦織くんの涙、テニスをそんなに知らない人でもきっと感動したに違いない!と思うのです。ミーハーでもかるーくでも構わない。たくさんの人に見てもらう事が大事なんです。その中から本当にテニスを深く見たいと思う人はWOWWOWで見ればいいのではないでしょうか。

    「今年もジャパンOPの季節が来たね!」と、話題になるようになればうれしいです。

    「スポーツの秋はジャパンOPから」

    ながながと失礼いたしました。

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  • 個人的にはジャパンオープンが500で存続してくれただけで有難いと思っています。楽天が手を挙げてくれなかったら無くなっていたんじゃないかな?
    今の日本におけるテニスの盛り上がりは錦織人気にあやかった一過性のものかと。観戦するスポーツとして根付かせる為にはまだまだチケットが高いかな。遠い席はガバッとお安くして頂いて錦織戦以外でもスタジアムをいっぱいにしたいな。選手達だって絶対熱くなるはず。大会を通しての過去最高の入場者数だって土日の巨人戦に遥かに及ばないんですから…

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  • 下団さん、ありがとうございます。さすが、勝手に生き字引と呼ばせていただきますw
    当時の日本は飛ぶ鳥を落とす勢いの経済大国。その地位は現在、中国が上です。テニスという文化がまだ途上であるアジアで、早くから中国は覇権を誇示してきたように思います。運営や観客などといった中身は別にして、箱や選手、大会の格はお金で買えるのかも。残念ながら。
    日本が対抗するには文化の成熟度や国の(本当の)豊かさで勝負することになりますが、今のJTAにビジョンがあるかというとちょと疑問・・・組織を変えることができないと、難しいかもですね。盛田氏のような方は、本当に貴重です。
    ファーストリテイリングの会長のご自宅(渋谷区)にはテニスコートがあります。もう少し力をおつけになられたなら、きっと、立ち上がられるかもしれませんねw

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  • 93年と94年はセーラム香港がセーラム大阪となって、春にセーラム大阪(現在の250)、Japan Ppen(現在の500)が開催されて、秋にセイコースーパーテニス(現在の1000)が開催されていたのですから凄かったですよね~95年の阪神大震災でセーラム大阪が中止になって96年にはセイコーが撤退して大会が消滅と残念な状況になってしまいましたが・・・
    ツアー大会もあと一つはあってもよいかと思いますが、先ずはCH大会を増やしてほしいですね~3大会では少なすぎますよね(T_T)

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  • 何年か前の選手に聞いたみたいので、上海は、選手にダントツで一番人気のマスターズでしたし、みんな良くほめています。
    アジアで新しくできたマスターズを良いものにしようと運営も頑張っているのではないでしょうか?(別にあちらの肩を持つつもりはないです。)

    フェデラーはキャンセルが続いたためか、大会側に「もうこなくていい」みたいに言われたという噂があるので、もう来ないかもしれないですね・・・
    ラファは来年くるっていってこないし・・(悲)

    私もYoukoさんの意見に賛成でどんなんでもいいので地上波で放送してほしいです。どのスポーツも地上波放送が無くなった途端、がくんと人気が下がっているんです。
    圭君他の素晴らしい試合をダイジェストじゃなくて生でみたら、みんな本当に引き込まれると思います。

    野球の動員が多いのは、みんな野球というより巨人を見に行っているからですね。地元に根付いたスポーツというのはどこの国でも人気です。

    それに比べテニスは、OOPは前日の夜にしか出ないし、目当ての選手はでるかわからない・・・では、日本に限らず動員が限られるのはしょうがないです。ましてや他国の選手・・ チケットも高いし。 笑
    最近は、早い時期からトップ選手は、ここの何時に出ますよ~的な宣伝をしている大会もありますが、ああいうのは良いですね。

    あと、気になるのは年末年始に行われる、アジアの大陸別のなんとかというエキシビの大会です。
    ちょっとリーグ戦みたいな感じを試そうとしているでしょうか?そうしたら、このリーグを応援する!というのが出来て盛り上がるんじゃないかと・・
    出演者が豪華なので、どちらにしても楽しそうなイベントです。

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  • 一時期インディアンウェルズの大会開催権を中国が買い取ろうとする動きがありましたよね?
    結果アメリカでの開催継続になったと思いますが…。
    マスターズを日本で開催するには開催権の買い取りが必要になるはずです。
    マスターズの大会数増はなかなか難しいでしょうし。
    他にマドリードもマスターズ1000になり、結果ハンブルグは開催時期移動と500へ格下げになりました。
    中国バブルが弾けて上海マスターズ継続不可→日本が買い取る
    しか日本でのマスターズ開催はならないかと。
    若しくは東京オリンピック前後にワールドツアーファイナルがロンドンから東京に開催地が移るとかの方がまだ現実的かな?
    それでもかなりの資金力が必要ですし、上海開催時も極東での開催は選手間でも不評だったとか…。

    それより楽天オープンの開催権が中国に買い取られないか心配です。
    東レPPOも中国に開催権奪われましたよね。
    今年以降も継続になってますが、男子で言えばマスターズ1000から500へ格下げされたような規模縮小ですね。

    資金力と政治力が重要な状況で、日本テニス協会がどこまで考えているか大いに疑問です。

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  • スポンサーも広告効果があるからこそお金を出すんだと思いますよ。
    社会貢献もあるでしょうが、企業のイメージアップや売り上げ増加に繋がるからこそ、スポンサー企業も資金を出す。
    なぜ賞金が少ないのか?と考えれば、そこに広告効果が少ないからでしょう。
    企業にもっと金を出してくれと言いたいならば、我々もテニス文化を広める努力をしないといけないと思いますね。
    回りの人に少しでもテニスの話題を振って1人でも新規客を引き込んでみる、テニスの集客アップや話題性に貢献したり、スポンサーの商品を買ったり、そういうところから地道にテニス文化を広めていけば、スポンサーも増える可能性があるのではと思います。

    メディアの役割も重要ですが、基本的には人気があるコンテンツが取り上げられやすいのです。
    例えばサッカーの代表戦は高い視聴率がとれます。普通のバラエティやドラマよりも視聴率が高いのです。テレビも慈善事業ではないので、視聴率が高い番組をすすんで放送します。つまり、国民の人気や盛り上がりが必要なんです。
    そう言う意味では、楽天の決勝戦が、テレビ東京でそこそこの視聴率が取れたのは(サッカーに比べれば全然低いのですが、予想されていたよりは高かった)次に繋がる可能性があるのではないでしょうか。

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  • 徐々に団長さんの記事から離れた内容になってきて申し訳ありません。。。
    プロである以上、同じ日程・同じグレードの大会が複数あれば
    獲得賞金が高い大会を選ぶのは当然だと思いますのであきらめがつくのですが、
    せめてジャパンオープンが他のATP500と日程がかぶらないように調整がつけば、
    より魅力的なドローが組めるのに、なんてことを思いました。

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  • @youko

    上海「ロレックス」マスターズですよ?基本みんな冠協賛付いてますし、選手もスポンサーに経緯を表してその名称で話す時も多いと思いますよ。マイアミなんかも「ソニーオープン」て普通に言われますし。海外の大会で海外のスポンサーだと企業名に馴染みがないから場所名で表現しますけど、モントリオールとトロントの隔年開催になるロジャースカップなんかは地名より知名度高いと思うんですけど。

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  • 2014 ATP World Tour Awards の Fan’s Favourite部門の投票が開始されました。

    http://www.atpworldtour.com/News/Tennis/2014/Moet-ATP-Awards/2014-ATP-Awards-Fan-Favourite-Voting.aspx

    もちろん錦織圭もノミネートされています。みなさんの清き一票をぜひ!

    錦織は、他にも「Sportsmanship Award」と「Most Improved Player of the Year」にもノミネートされています。Improvedの方は、キュリオス、チリッチ、アグーの誰かに取られそうですが、Sportsmanshipはいけるかも?やっぱりフェデラーがとりますかね?

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  • 経済力の低下と文化の国際性の低下は比例するのではないか、というのは私見です。
    ところで、ラオニッチが、負けてしまいましたね、どうしたのでしょう?嫌になっちやったんじゃないでしょうね。

    現代ビジネスのスポーツプレミアムのでている「向井理さんの、USオープンの裏話前編」は面白いです。

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  • kanohaさん

    違うスレッドに書きましたが、ラオニッチは10日間寝たきりで、二日前に練習を始めたばかりだったそうです。

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  • Yuriさん
    情報ありがとうございます。無理したんですね。

    先ほどの訂正です。
    向井さんじゃなく、細谷理さん〔ラケットストリンガー)の間違いです。失礼しました。

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  • としぼうさん

    そうなんですか。勉強不足ですみません。

    どの大会も企業の冠協賛が付いているというのはわかるんですが、ただ、そのスポンサー名で呼ぶというのがちょっと、う~んと思ってしまうのですが。スポンサーが変わると大会名も変わってしまいますよね。その企業名になってからはまだ数年とかでも、大会そのものは長い歴史があるとしたら、その歴史も大切にしたいと思うのです。

    大会名だけは一貫してほしいというのが希望です。

    通りすがりさん

    人気があるからメディアが取り上げるというのもありますが、メディアが取り上げるから人気が出るというのもあります。テニスの場合はまず知ってもらう事が第一なのでメディアに取り上げてもらうという事が非常に大事だと思います。サッカーは今でこそすごい人気ですが、Jリーグ発足まではマイナースポーツでした。関係者のご努力は大変なものだったと思います。今、錦織圭という至宝が現れたのですから、この機を逃さず日本テニス協会には頑張ってほしいと思います。

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  • コメントと投稿をメールで受け取りたいので投稿します。
    いつも、楽しく読ませて頂いています。

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。