週刊現代「錦織圭”平民”から躍り出た革命児」を読んで

少し前の雑誌記事になりますが、週刊現代1月24日号に表題のような記事が掲載されていました。

作家の増田晶文氏のシリーズ「アスリート・ビジネスの虚と実」の第8回目として執筆されたもので、面白い記事でした。

正直、大衆週刊誌にまともなスポーツジャーナリズムは期待していなかっただけに、意外でした。

本記事は一般向けに書かれたものなので、錦織がプロになるまでの経緯(修造チャレンジ、盛田ファンドによる米国留学、など)に一通り触れるという、錦織ファンにとってはおなじみの内容から始まりますが、IMGの錦織に対する考え方がわかる貴重な資料となっています。

IMGは少年時代の錦織のハングリーさを高く評価し、将来プロになるつもりならIMGに来てほしいというアプローチをご両親にしたそうです。

またIMGは常に3年後のビジョンを見据えて戦略を練り、同時に「錦織圭というブランド」の構築に大変気を使っているようです。

本業であるテニスに支障が出るようなタレント的活動はすべて排除し、テニスに集中できる環境を作り上げることに全力を尽くしています。

このIMGの方針を知ってかなり安心しました。注目を浴び、何かと言われる存在になってしまいましたが少なくとも周囲はしっかりと錦織をサポートしてくれそうです。

また本記事は父親の清志さんの役割についても言及し、「子を支配下に置く父親がいれば、憎まれ役に徹する父もいる。巨額の富に戸惑い、勘違いしてしまうケースもあった(原文まま)」中、「少なくともカネや地位で息子をはかる愚は犯したくない」という清志さんの発言を紹介しています。

松江時代(グリーンTC)→修造チャレンジ→IMGアカデミーと、うまい具合に周囲のサポートが連携して今があるのも、他でもない清志さんが、「幼少時から海外を意識してコーチ選びや環境を整備した」ことによる部分が大きいのではないかと思いました。

しかし表題にある「平民から躍り出た」とは?

「テニスは多額の育成費を必要とし、一流選手はおしなべて裕福な家庭の出身だった。」として「富豪の娘」である沢松奈生子さんの例を出し、さも錦織家が世にも珍しい「平民」出身の一流選手のような書き方をこの記事ではしていますが、少しこれは違うのではないかと思います。

確かに育成にお金がかかるのは事実ですが(錦織もIMGアカデミー初年度で700万円の資金提供を盛田ファンドより受けたとのこと、実際にはそれ以外にも錦織家持ち出しの費用があったはず)、金持ちじゃないと世界で活躍できないということはないでしょう。シャラポワが僅かなドルを握りしめてアメリカにやってきたことは有名な話ですし、昔はプロテニス界にあまりいなかった、東欧や南米の「裕福でない」国出身の選手がかなり台頭してきています。

この点以外は、基本的に取材に基づいたしっかりした記事でした。週刊誌なのですでに入手できない状態になっており、今からお薦めしても読むのは難しい状態なのですが・・・すぐに紹介せずにすいませんでした。

 

 

9 件のコメント

  • 感想ありがとうです。こう言うの嬉しいです。これ読みたかったんだけど、オンライン版にはこの記事は含まれてなかったし、当方日本ではないので、どうしようか迷っていた所です。近くの本屋にだいぶ前前の週刊現代があったのをこの間見たので、今度行った時あったら買ってみようかと思います。でも、Sportivaでも特集してるようなので、どうしよう…今の円高では雑誌も高級品です。(´・ω・`)

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  • なんとまあ 週間現代にまで記事になってるんですか。
    テニスに集中できる環境を整えてくれるのは、非常に有難いですね。SAPオープンまで時間があるので、今はフロリダで調整中でしょうか。
    Sportivaも買わなくちゃいけないし、海外では円高がもろに影響されるので大変ですね。

    デ杯のチケット 一日目と三日目が全席売り切れちゃいましたね。一日目は金曜日なのに圭君効果すごいです。デ杯観戦は4年目くらいですが、ここまでの売り切れ方は初めてじゃないかなぁ。

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  • 私も海外なので、その記事を読むのは難しそうです。

    週刊現代くらい有名(?)な週刊誌なら図書館に行けば数週前までならおいてあるかも。
    ていうか、おいてあった記憶がある…気がします。

    読み損ねた方は図書館に足を運んでみるのもいいかも?

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  • まるまるさん、日本じゃなかったんですね。
    海外だと情報入手も大変ですね。

    karukaruさん、WOWOWで本人の口から「デ杯」の言葉が出たことだし、出場は確定的ですから売れ行きもいいんですね。
    たしか2000席くらい?
    AIG Sundayで10000枚くらい売った錦織(錦織だけじゃないけど)ですから2000枚は余裕かもしれません。

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  • tomさん

    それか、週刊現代Onlineというものもあるようです。
    当然有料ですし、確か1000円/月くらいだったと思うので
    1記事のために払う料金としては高いですね。

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  • 週刊現代は圭君の記事だけ買って読みました。IMGというマネジメント会社のことが少しわかってよい記事でした。

    デ杯は日曜に日帰りで行こうかなとも思ったけど、やっぱり初日じゃないと消化試合になって盛り上がりに欠ける可能性があるのでやめました。観戦する方応援よろしく~私はジャパンオープンまで我慢だわ。

    スポルティーバはお薦め。この雑誌いつも野球やサッカーばかりなのにテニスを取り上げるなんて!!圭君への期待の表れですね。
    圭君が自作の詩や百円ステッカーを実家に貼りまくるなんて無邪気な自己アピールって感じでいいな~。

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  • 情報をありがとうございます。
    図書館で雑誌検索したら
    週刊現代1月24日号があったので、
    さっそく予約入れました!

    デ杯は、3日間とも近畿圏から
    遠くに移動中で行けず。
    すっごーく残念です(T_T)

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  • 昨日買いに行ったらすでに次号でした。
    残念!

    しかし、その「平民」「革命児」というネーミング、
    少し古臭いですよねぇ。

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。