テニスの物理(1)

(昨日(26日)は外泊だったのですが、何回やってもネットに接続できず更新できませんでした。今はすでに27日ですが、26日分として更新いたします。本日分はまた後にUpします。)

テニスは極めて物理的なスポーツなのですが、使われる用語には混乱や曖昧さが常につきまとっています。

たとえば「重い球」。ボールの感覚として使う分にはいいのですが、物理的な意味はかなり曖昧で、ときには間違った使われ方をします。

たとえば「このラケットは硬いから飛ばない」。本当にそのラケットが物理的に硬い素材でできているなら、ボールは飛ぶはずです。これは感覚としての「硬い」と物理的な「硬い」を混同してしまっている例です。

私はこのような細かい点がとても気になってしまうので、ちょっとまとめてみたい気になりました。今後、ちょっとずつこの話題について書いていきたいと思います。

しばらく用具にスポットを当てます。テニスは用具を使って行うスポーツであり、用具の特性は競技パフォーマンスに大きく影響します。単純に飛べば良いというものでもなく、コントロールが要求されます。

「いいボールを高い確率で入れる」

この単純な目標のために、数多くのパラメータを制御しなければならないテニス。用具の持つ物理的性質を把握しておいて損はないと思います。

第1回目の今日は、直接ボールを打つ道具であるラケット(フレーム)とストリングについて、ボールの飛びに影響を与える要素を抽出するに留めますが、次回(いつになるか分かりませんが)から少しずつ考えていきます。

私もスポーツの専門家ではないので、間違いがあるかもしれませんがその時はご指摘をよろしくお願いします。

ボールの飛びに影響を与える要素

ラケット(フレーム)

  • 長さ:ノーマル27インチ
  • 重さ:260g~320gが多い
  • 重心の位置:310~320mmあるいは340mm前後のレンジが多い
  • フレーム形状:YONEXのアイソメトリック形状など。他にスロートが細くなっていたり。
  • フレーム厚:22mmくらいが「薄ラケ」だが様々。テーパーをつけているモデル多し。
  • 素材:基本はカーボン(グラファイト)だがチタンなどの添加物で剛性を高めている。
  • 構造:スロートを補強している(プリンスグラファイト)など
  • ストリングパターン:縦16×横19など

ストリング

  • 素材:ナチュラル、ナイロン、ポリエステルが代表的
  • 構造:(モノ、マルチ、モノマルチなど
  • 太さ:15~17ゲージが大部分
  • テンション:様々。縦と横を変えることも
  • 組合せ:ハイブリッド(縦と横のストリングを変える)など

他にあればコメント欄にぜひ書いてください。よろしくお願いします。

基本的に「こういうラケットは飛ぶ、飛ばない」といった定性的な議論が中心となりますので、「このメーカーのこのラケットは良い・悪い」といった話はできません。定量的な情報がありませんので。ご了承ください。

8 件のコメント

  • 用具で思い出しましたが、テニスって他の用具を使う
    スポーツ、たとえばスキーとかゴルフとか卓球に比べて
    用具の基準がやかましくないように思えるんですが。
    昔に比べ、プレースタイルがこれだけ変わるほど
    用具が進化してるのにそれに対する規制は聞きませんよね。
    それともボクが知らないだけ?

      引用  返信

  •  もう何年も自分ではテニスをしていないので、最近の用具の
    話にはついていけませんが、団長が課題提起された「重い球」、
    確かに打てる人っていますよね。

     私も理科系なのでこの「重い球」の物理的な意味について
    考えたことがありますが、結局、良く分かりませんでした。

     人によっては、スピンに対してスピン、スライスに対して
    スライスで返そうとする時に重い球だと感じ、その逆の時には
    軽く感じると解説していますが、どうも納得感がありません。
     なぜなら、私の経験的には、こちらがどう打つかとは関係
    なく、ほとんど回転していないようなフラット系のボールが
    主体の選手に「重い球」を打てる人が多いような気がするから
    です。

     また、相手にインパクト(力積)を与えるはずのボールの運動
    量としても、同じ球速であれば回転数が大きいボールの方が
    運動量も大きくなるはずです。

     ややマニアックな話題になってしまいましたが、多くの方が
    感じることがあったであろうこの「重い球」、知見がある方から
    の解説をいただければ幸いです。

      引用  返信

  • 「重い球」については後日書きたいと思っていますが、私の意見は「重い球などない」です。
    感覚として「重い球」というのは良いと思いますが「ナダルの球は重い」とか言ったってそれは単に相手がちゃんと返せてないだけだと思いますよwww

    回転と重さについての関係は、実は私もよく分かっていません。

      引用  返信

  • スピンをスピンで、あるいはスライスをスライスで返球するときは、ボールの回転を反対に変えなければいけないのでその時の抵抗があるから重いという主張でしょうかね?

    よく分かりません。

      引用  返信

  • はじめまして。
    以前にラケットの重心ではなく
    スイングウェイトなるものがあるとか
    聞いたのですが、どうなのでしょうか?

    重い球について私の勝手な見解では
    打つ時にスポットから外れるから
    重いと感じるのではないでしょうか。
    ボールの速さ、フラット、スピン、スライスなどの回転や
    フットワーク等の関係で
    バウンド後の変化に対応しきれていないことが大きな要因だと思います。
    重い球を打てる人は、相手のボールをスポットに当てる対応力以上のショットを打ってると思います。

      引用  返信

  • ジャンさん、コメントありがとうございます。
    重い球に対する見解は100%同意です。
    ここの読者レベル高すぎですw 後日のネタにしようと思ったのにwww
    おっしゃる通りスイートスポットを外されるので「衝撃は強くてボールが飛ばない」状態になる、これが重い球の正体だと思っています。

    スイングウェイトについては確かに考慮すべきなのですが、基本的に重さと重心の位置が分かれば計算できるものなので書いていませんでした。

    これからの議論の中で必要なら出していくつもりです。

      引用  返信

  • というか、スイングウェイトについては値の意味はわかるものの、定義を含めて私もすこし曖昧なところがあるので、勉強しながらですね。

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。