デルレイビーチ1回戦観戦レポート(Reiko in FLさん)

フロリダ在住のReiko in FLさんがデルレイビーチ1回戦の生観戦レポートを送ってくださいました。

さすが近所、うらやましいなあ(といってもフロリダ半島は相当デカイですよね。往復7時間半ですか・・・)。


デルレイビーチ行ってきました~!諸事情でとんぼ返りの観戦でしたが、何より圭くんの勝った試合を見ることが出来てよかったです。
往復7時間半、試合観戦2時間弱・・・・。

途中、2セット目3-0でリードしてるとき、一緒に観戦してた日本人の方と(NYから試合を見に来られてた)、

勝つのはうれしいけどあまりにもこう簡単に勝たれちゃうとねぇ・・せっかく遠くから来たのに・・・。

と話していました。あれが・・・・あの一言が流れを変えてしまったのか・・・・。がび~ん!!

(netdash@鼻血コメント:私の逆フラグが移りましたな。逆フラグチャンプの称号譲ります。)

・・・とにかく、簡単に振り返ります。

1セット目、圭くんからのサーブ。サーブの威力は感じられないものの、ファーストが入って安心してみていられました。サーブのときの音からも違いが感じられました。サーブを入れにいってるなぁという印象。ダブールはそんなにリターンからハードヒットしてくる感じじゃないので、セカンドに気持ちスピードがあるくらいで十分という判断だったのかな。

ダブールのストロークはとても安定していて、低い弾道が返ってきます。以前ダブールの試合をチャレンジャーで見たのですが、今回も同じ。ストロークの打ち合い。ボールが低く、深いところに返ってくるので、ほとんどネットに出る機会なし。右へ左へと揺さぶりながらの(揺さぶられながらの)ラリーが多かったです。ウイナーというよりは先にミスをした方が負けといった感じでした。

1セット目は終始圭くんがゲームを支配して、ダブールが先にミスをする展開でした。ダブールはダブルフォルトがありましたね。左利きの彼にとっては、審判から見て左側のサイドで太陽が目に入り打ちにくかったのだと思います。その点右利きの圭君にはその問題はありませんでした。

そしてこの暑さで出てきた虫。ダブールの周りをうろうろ。確か1セット目の最後あたり、サーブの後、目に虫が飛んできてボールが取れなかったことがありました。その後もう一回ダブールにまとわりついたのを見て、

あれは日本からの刺客だ

と察知しました。誰が送り込んだのでしょうか・・・ははは。

1セット目の圭君はミスも少なく、安定したプレー。フォアはいまいちでしたが(これもまた音が快音じゃないというか・・・)、バックハンドが安定してました。ダブールの左利きがよかったのか、ボールがバックハンドに集まり、バックハンドのときは安心してみていられます。フォアは・・・何というのかなぁ。スピンをかけるのはわかるんだけど、タイミングが微妙にちがうのか、ラケットのスイートスポットからちょっとずれてるのか・・・。快音が(スカーっとしたというか、びしっというかそんな音)があまり聞かれませんでした。もちろんリターンはしてましたが、昔のようなフォアが武器って感じじゃなかったなぁ。

1セット目を6-2でとり、2セット目も快調に3-0とリードしたとき・・・・異変は起こりました。きっとあの場にいた誰もが「楽勝~っ」て思ってしまったのだと思います。たぶん圭君も。

今までとはちょっとプレースタイルを変えたのかなと思ったのは・・・ドロップショットを打ったときです。それがミスでネットを越えず失点。あの辺から流れが少しずつ変わってしまったというか・・・。

ラインジャッジと主審の判定違いでポイントが何回かやり直しになったり、ちょっとネットに引っ掛けたり・・・ダブールのラッキーなコードボールが圭君側に落ちたり・・・。そんな些細なミスからズレが始まりました。それでも3-1で相手にサービスキープされたときはまだ大丈夫ってみんな楽観してました。圭君もおそらく。

ダブールもドロップを使いだし、圭くんのドロップが甘くて相手にチャンスボールを与えてしまったり・・・・。そして明らかにどうした????って思ったのは、フォアを打ち損ねてボールが観客席のところまで高く上がってきたときです。野球で言えば一塁側スタンドに大きくファウル。ほんとに野球のファールボールみたいでした。そして時間をおかずまた同じようなミスショット。気づけば3-5。もうこれはびっくり~!

このあたりは何をやってもだめって感じでしたね。でも崖っ淵の3-5からサービスエースでキープ。角度をつけたキックサーブだったかな。確か他にも1度、いいアングルのセカンドサーブが入り、エースとなった場面がありました(いつだったか忘れましたが)。ここでガッツポーズが出てました。セカンドでもエースが取れる、高速スピードがなくても角度でエースを取れるんだとうれしかったですぅ。

(netdash@鼻血コメント:2ndのサービスエースは3-1の30-15からでした。でもまさにこのポイントを境におかしくなったんですよね。)

あのサービスエースが転機となった気がします。4-5、5-5と追いつき、6-5になったときはこれまたいける思ったのですが・・・。ダブールもエースが出たりで6-6。

タイブレは負ける気はしませんでしたが、2セット目はあのままずるずるいってもおかしくない状況でした。今回も嫌なパターンって心配しましたが、良くぞ持ち直してくれました。

あれで2セット目を落としてたら、多分そのままずるずると負けてしまったと思います。あそこで一度切れた集中力がもう一度戻ってきたのは大きな成果なのでは。これは技術面より精神面なのかな。けっして打ち負けてるわけでもないのに、ずるずるポイントをとられる、ボディブローみたいにあとでじわじわきいてくる嫌な展開でしたが、立て直しましたねぇ。

日本の皆さんの応援が届いたのだと・・・。

プロテニスには私の知らないもっと深い戦略や攻め方があるのかもしれませんが、素人の私にはこう映りました。

フォアハンドも実はよくなってきるいるのかもしれないけど、わたしには・・・うーんって見えたのです。

こんな感じの観戦レポートですが・・・この後日本の皆さんはWOWOWで放送を見られるので、「おいおい・・・レポートにあったのと全然違うんじゃん」って箇所も多数あるととは思いますが、大目に見てくださいね。


Reikoさん、ありがとうございました!

詳細なレポートで試合の様子がよく分かりました。

フォアハンドについては、メディアでの情報だと「フォームを改良して肘の負担を減らしながらも威力は落とさなかった」という感じで書かれることが多いと思いますが、私もReikoさんと同じ見解ですし、ファンの間でも多数派だと思いますよ。

バックがすごく良くなってるのも同じ印象です。今やバックハンドが一番信頼できる武器だと思います。

「ホームラン」(ファール?)は故障からの復帰後、多いです。食い込まれて打点が遅くなったときに上に大きく振り上げざるを得なくなるので、ちょっとの誤差ですぐフレームに当たってしまうのです。

もしくは強く打とうとするあまり体が突っ込んでしまって起こることもあります。いずれにせよ、打点の狂いが原因だと思います。

本来、「錦織と言えばフォアハンド」のはずであり、私が惚れ込んだのも錦織のフォアハンドです。

2007年のAIGオープンで初めて見た錦織のフォアのインパクトは強烈でした。フォアにボールが来たら常にエースが取れそうな間を作るのです。当時はバックハンドがまだ不安定で、対戦相手のフライシュマンがうまい試合運びをしたので錦織は負けてしまいましたが、近い将来の活躍を予感させるに十分なプレーでした。

そのフォアハンドの完全復活なくして錦織の完全復活はないと思っています。今のフォアでこれだけ勝ってランキングも60位台にいるのですから、これでフォアが良くなったらどこまで行っちゃうんでしょうね。

9 件のコメント

  • Reiko in FLさん、レポートありがとうございます!!
    暑かったんですね。
    気温や太陽などの情報は現地でのレポートでなくてはわからないですね。

    私も錦織選手のフォアにほれ込んだ一人です。
    打った瞬間決まったって感じのフォアがありましたよね。

    フォアが戻ってきて、完全復活したらどこまでもいっちゃってください!!

      引用  返信

  • ちょっと語弊がある書き方だったかな・・・。
    フォアは完全復活してないと私は思っていますが、バックハンドなど復帰前よりも良くなった部分もあるので、トータルで見ると完全復活に近いと思います。

    これでフォアがもっと良くなったらすごいんじゃないかな~、と。

      引用  返信

  • れいこさん、往復7時間半の日帰り観戦、お疲れさまでした。
    本当に疲れていらっしゃるはずなのに、いち早くレポートしてくださって
    ありがとうございます!

      引用  返信

  • 現状→バック完全復活
    現状からフォア復活→進化

    要するにこういうことですか?

      引用  返信

  • Reiko in Floridaさん、ライスコとこのリポートを読むとまるで見たような気がします。あのフォアにまたいつか会えるのでしょうか。
    わたしは、強烈かつたたみかける七色のフォアにベルディヒが見せた、嘘だろう、という驚きと賞賛の表情を忘れることができません。
    そのフォアがなくてここまで上がってきたことは凄いことですが、やっぱりあれも見たい。毎回じゃなくてもだめかなw

    それにしても州内で往復7時間半とは、驚きました。ありがとうございました。

      引用  返信

  • Reiko in Floridaさん、現地じゃないとわからないこと沢山レポートして下さってありがとうございました。
    様子が生き生きと伝わってくるようです♪
    圭くんの試合の他に、こうやってReikoさんやみなさんの情熱に触れられることも大きな喜びです。本当にありがとうございました。

    私は、今現在の圭くんが、どこに行くのかという前に
    沢山の迷いの中から、どの道を選んで抜け出すのかということを見届けたいので、これからもみなさんと一緒に一生懸命応援していきたいと思ってます。
    ブレイク戦どんな形でもいいから勝ってほしい!
    自分の中の葛藤にもけりを付けて欲しい!がんばれ!!!

      引用  返信

  • Reiko in Floridaさん、レポありがとうございます。お疲れ様でした。
    フォアの威力が戻ってくるのは、今のフォームを完全に自分のものにした時なんでしょうね。素人なのでフォームの違いはよくわからないけれど。
    ターニングポイントとなる「これだ!」というフォアの一打が早くみたいです。

      引用  返信

  • REIKOさん
    臨場感あふれるリポート、
    ありがとうございましたo(_ _*)o
    往復7時間半、お疲れ様~~~。
    日本からの刺客、うけました♪
    VSブレークでは、どんな刺客が
    登場するんだろうwww

      引用  返信

  • れいこさん、お疲れさまでした。楽しいレポートもThanksです。次は、ファイナルので、またドライブのご準備よろしく。
     
    あ、あの刺客はですね、ルイジアナから送ったものです。効き目があってうれしいです(笑)。

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。