お手本のようなビッグサーバー攻略法でフェデラーとの決戦を手に入れた!(2018上海準々決勝 vs. クエリー)

2018 Shanghai (Masters 1000)
3rd Round
Kei Nishikori[8] def. Sam Querrey, 7-6(7), 6-4

錦織が被ブレイク0で準々決勝進出を決めました!
まるでお手本のようなビッグサーバー攻略でした!

1stサーブの確率が上がらない中、ストロークをしっかりプレーし連続ミスを犯さなかったことが勝因だと思います。
そしてタイブレークの土壇場でプレーのレベルを上げました。

クエリーはミスが多かったものの、怖さを感じるプレーでした。サーブはやはり強く、16本のサービスエースを放ちました。ストロークでも「1本返す」が徹底されており、粘りがありました。錦織が焦って攻め急いでしまうのが負けパターンの1つですが、今回は我慢しつつも決めるところは決めてきれました。キープ合戦に耐えきれず最後、崩れてしまったメドベージェフ戦の課題をきっちり修正してくれました。

タイブレークでもクエリーがミスなくプレーする中、ミニブレイク1本先行され5−6とセットポイントのピンチがありましたが、セカンドサーブになると積極的にフォアで叩いて攻撃。次のポイントでも追い込まれた体勢からスーパーパス! さらには7−7からも絶妙なロブからの逆転ポイントと、粘りあり、思い切りありの信じられない勝負強さを発揮してくれました。

6−6になった時点で、「このプレーなら仮にタイブレークを取られても、勝てる可能性は高い」と感じましたが、タイブレークを競り勝ったことで勝利の可能性がぐっと高まりました。

セカンドセットも同様な展開となりますが、虎視眈々と錦織はクエリーの1stサーブが入らなくなる場面を狙っていました。そしてその場面がついに5−4でやってきました。1stサーブも落ち着いてブロックリターンで深く返してストローク戦に持ち込み、自分のスタイルで勝負することができました。
クエリー、よく頑張っていましたが錦織のプレーが締まっていました。

逃しはしましたが1ポイントのマッチポイントのとき、画面に映し出された錦織の表情は非情に前向き、やる気に満ちあふれていました。
全般的に、気合いあふれるプレーをしてくれたと思います。声を出しながらラリーしたり、些細なミスにも悔しがったり。
先週の決勝敗退のショックはあったはずですが、「今週も良い結果を出したい気持ちが強くある」とインタビューで語っていたように、きっちり気持ちを切り替えてモティべーションも十分です。

そしてついにフェデラーとの対戦が実現します。

今の状態、両者のプレーぶりを比較しても十分勝機はあるように思います。

それでは、フェデラー戦プレビューでお会いしましょう(またこれ)。

6 件のコメント

  • テニスチャンネルではフェデラー戦しか放映がなく(メインチャンネル)、見れなかったので、フェデラー戦はもちろん放映!!楽しみです!!!

      引用  返信

  • 団長さん、クエリー戦のレビューありがとうございました。よく理解できました。次のフェデラー戦のプレビューが待ち遠しいです。
    フェデラー戦が楽しみと言われる方も多いですが、私の場合、ワクワクどころではなく、試合開始の状況を想像するだけで心臓がバクバクします。ただ、その中でも、いつも錦織選手自身が一番冷静で落ち着いているというコメントがありましたが、これはすごいことだと思います。
    フェデラー選手とアグー選手との試合を昨日見ていて思ったのですが、一言で言って、ミスの出にくいラリーをしていると思いました。そして、スピンボールとフラットボールをうまく交ぜて相手の意表をつくということも。
    ただ、錦織選手も同じように相手の意表をつくボールが打てますので、要は、フェデラーマジックと錦織マジックの激突で、最後どちらがポイントを取るかということでしょうか。
    自信をもって冷静に一球ずつ対処していけば、錦織選手に十分勝機があると思いたいです。団長さん、プレビューをどうぞよろしくお願いいたします。

      引用  返信

  • 団長さん、レビューありがとうございます。
    プレー中、いつもより声を出しているように感じました。自身を鼓舞しながら戦う事で自信を自ら高めているのかな。それは表情や仕草に表れてました。
    今日のフェデラー戦でも自信を持って戦ってもらいたいです。

      引用  返信

  • 朝からレビュー記事ありがとうございます😊
    お仕事が忙しい中での執筆はどんなに大変か想像つきませんが、錦織選手が
    このようないいプレーをしてくれると、筆🖌が……いやキーボードが進むの
    ではないでしょうか(*´∀`*)

    私が、たぶんみなさんも最も嬉しいのは、錦織選手の表情が非常に前向き、
    やる気に満ちていること。ワクワクが半端ありません!
    (*団長さんのPC、ひ…で非情に変換されてます。確かに相手選手にとっては非情。
    たまらない気持ちにさせているのは間違いないけど(´⊙ω⊙`) )

    送信がちょっと不安……。2つ同じコメントが入ってしまったらごめんなさいm(_ _)m

      引用  返信

  • 団長さん、レビュー記事ありがとうございます。
    おっしゃるとおりビッグサーバー攻略がうまくいった試合でした。錦織選手、キープ合戦に耐えつつ、クエリー選手のセカンドサーブを積極的に攻めていたし、タイブレでも集中力を切らさなかった。再三見せた絶妙なボレーにはしびれましたよ。

    ようし、私も「非情に」(情け容赦ないほど)前向きに応援しようっと。

      引用  返信

  • 団長さん、レビュー記事ありがとうございます。
    タイブレークは、追いつ追われつの展開に一喜一憂しながら観ていましたが、まー凄かったですね。私の中で最近のタイブレーク番付№1になりました。
    失敗が許されない場面で、よくあんな思い切りのよいプレーがミス無く出来るもんだと感心しまくり。本当に大した選手です。

      引用  返信

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。