錦織がフェレールに連勝で全仏に向けて一歩前進!(2017ローマ2回戦)

2017 Rome (Masters 1000)
2nd Round
Kei Nishikori[7] def. David Ferrer, 7-5,6-2

 マドリッドに引き続き、尻上がりにフェレールを引き離しての勝利。手首の不安も感じさせず、非常に嬉しい勝利です。

 フェレールとはすでに14回目の対戦。これで10勝4敗です。2回や3回試合しただけで相性を語るのは好きではないですが、さすがにこの対戦回数でこの対戦成績ということになれば、二人の実績(大きな差はない)を考えれば、十分相性が良いと言えるでしょう。
 ラリー戦は避けられず、攻撃力の差で錦織にやや分があるので、フェレールがリスクを取って攻撃的プレーしてくるのは予想できましたし、また正しい作戦でしょう。

 フェレールが1stセットでブレイクバックし、5−4とリードしたところが最大の山だったように思えます。このゲームをブレイクすればフェレールの作成大成功でした。
 実際、ドロップショットのイージーなミスで0−30となったときはどうなると思いましたが、ここでサービスによるポイント2つで戻したことで落ち着きました。このあたり、試合勘も戻りつつあるように思えます。
 その後もフェレールの攻撃を受けきってから形勢逆転のウィナーを放つなど、徐々に調子を上げ、最後はマドリッドと似た展開となり余裕を持ったフィニッシュ。
気分は良いでしょうが反省点も少しあります。リードしたときに気を抜いたようなミスが出るところ。多分、意識はしてないと思いますが。でも、張り詰めた気持ちがどうしてもほっとしてしまうのは人間だからしょうがない部分があります。こういうときは変わったことをせず、調子に乗りすぎず、堅実なプレーも必要でしょう。

 もう1つは2nd 2-0からWGO(わざと ゲーム 落とす)気味にキープを許し、その直後にブレイクバックされたこと。
 WGOとはリターンゲームで無理せず体力と集中力を温存し、次の自分のサービスゲームを確実に取ることを目的にしたものですが、そのサービスゲームを落としてしまうと非常に痛いです。まさに諸刃の剣。そこで、焦らないのも錦織の強さではありますが、落とさないことに越したことはありません。
 グランドスラムの長丁場を乗り切るためにはWGOも時には必要になるので否定はしませんが、十分な注意が必要です。
 でも1stサービスの確率が79%と高かったので、自信があったのでしょうね。特にデュースサイドからのワイド(このブログ的には鼻血サーブと命名)が良かったです。

 試合後のオンコートインタビューで、「手首は全く問題ない」発言がありましたし、ダンテコーチも「100%」と言っています。プレーぶりを見ても、不安は後退しているということは間違いないでしょう。非常に喜ばしいことです。ですが、まだ安心してはいけませんね。激しいプレーを続けていれば何が起こってもおかしくない。とにかく、我々ファンは見守ることしかできませんので、浮かれすぎず冷静に対処していきましょう。

 それにしてもフェレール目線で見れば、錦織は負けてとても悔しい選手でしょう。錦織にとってのチリッチ、ジョコビッチのような存在ではないでしょうか・・・。
これまでそんなに調子良くなかったくせに、手首痛めてたくせに、自分とやるときは強い・・・そんな思いがあるかもしれません。その思いが、リスクを取ったプレーを選択させ、上手くいかなくなるとイライラの原因となったかもしれません。自分のプレーは悪くないのに、跳ね返される。それは大変ストレスが溜まることでしょう。

 しかし、フェレールにも復調の兆しが見えると思います。最後、突き放されミスも増えましたが、球が深くなってきました。ダブルフォルトはありましたがこれは元から。2ndサーブでいつも160km/h前途とリスクを取ってくる選手です。
 いつでも全力プレー。あらゆる球に対し同じ体勢できっちり打点に入ろうとする。横着しないプレーは見ていて非常に気持ちの良いものです。闘志に衰えは見られませんし全仏で完全復活を期待しましょう。

 3回戦はデルポですかねえ・・・。楽しみですが強いしフェレールとはタイプが全く違うしで怖いですが、2試合目にこのクラスの選手と当たれることは全仏に向けていいことです。

オンコートインタビュー(抜粋)

先週とコンディションが違い、ボールが重いのでマドリッドのように打っていくことは難しかった。
ラッキーもあり、2nd 2−2から相手がミスを連発するゲームもあった。修正する点もあった。
手首は全く問題ないので大丈夫だと思う。

59 件のコメント

  • なんとまあ、コロコロと…(^◇^;)。第5試合…日本時間だと夜中〜明け方でしょうか?

    最終決定するまで発表しなければいいのに。

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  • フォアハンドのリバーススイングは、基本的にやりたくてやっているのではなく、ポジションに入れなかった、差し込まれた、という場合に仕方なくやってますよね。
    こういう場合のリバースは駄目なパターンですかね。
    やりたくてやるのは、超アングルを超アングルで返す時と、相当高い打点でヒットする時(普段の軌道だと腕が顔面直撃…)でしょうか。
    デフォで使っているのはナダルとシャラポワくらい?
    サーブはトス高くタメがあるマドリッドの方がよかったと思います。1stの確率、安定感はその方が高まると思うのですが…

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  • @稲妻 さま、

    フォアハンドに関しては、素人考えですが、凄く納得できました。
    苦手な打点で無理して打たされて痛めたように思っていたので、
    クレーの利点を活かして、フットワークを見直しできたのは良かったなと。

    でも、サーブに関しては、タメを作らなくなった分、負担も減るように思えるので、
    私は昨日のサーブがいいんじゃないかって思います。
    でも、テニスは遊びでしかやってないんで、自信は無いですが・・・。
    とにかく今後のことを考えても、サーブはあくまで3球目を優位にするための配給。
    できるだけ負担が少なくコントロールしやすいフォームを見つけて欲しいです。

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  • おばっちさん
    私も年季が入ってますが下手くそ素人なものでして(汗
    下がらないテニスが錦織の真骨頂でづので、相手が絶好調で深い球がバンバン返ってくると厳しいですよね。
    そんな時リバースが増える時は相手が余程いいか、錦織の調子が今ひとつの時なのかなぁと。
    そんな時でもしっかり振り切れている時は、錦織の調子がいい時なのかなぁと思って見ています。
    浅い球を低い位置で打たないといけないとかランニングショットとかをアングルの打つ時は、ネットを越すためにスピンを多くかけるので、意図的にリバースで打ったりするのかなぁと思います。
    サーブはトスが低く打ち急いでいる感じの時にネットするミスが多いように見ています。
    個人的にですが、ネットするとがっかり感が強いので、フォルトするならオーバーの方がいい!とか思っています。
    タメの有無でコントロールとか手首負荷は余り変わらないのかなぁとも思っています。脇腹と背中には負荷が高いかもしれませんが…

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  • 稲妻さん

    こんにちは。僕は錦織のフォームは調子が良ければむしろまったく負荷のかからないフォームだと思います。

    むしろ気持ちがしんどかったりしたときに、稲妻さんが言われたように差し込まれたり、フォームを作れなくて怪我をすると思ってます。
    タイミングが合わなければ、余計な部分に急な負荷がかかりますし。いいフォームで打ててる時は力が分散しているので、負担が少ないです

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  • たくやさん
    私も錦織のフォームが他の選手と比べて特別負荷が高いものとは思いませ。(こんな事を言うのもおこがましいですが)
    屈強な肉体を持つ大きな選手よりも体全体を使ってバランスよく強打を叩き込むのは美しいですよね。
    全身使うぶん負荷は高いとは思いますが、肘が、とか手首が、とかいうのは違うかなぁと思いますよね。
    (と言いつつサーブについて書いてしまいましたが)
    脱力している時の錦織は見ていて分かりますし、そういう時の球は、強く、速く、深く突き刺さって、見ていて気持ちいいんですよね。

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。