現在のテニスツアーの過酷さについて書かれた記事

鼻血ブログのNumber番記者のくーさん(マックウィンさん)よりたれ込み。

USオープンで劇的カムバック優勝を果たしたクライテルシュ、そして昨年引退した元女王・エナンを引き合いに現在の女子テニスツアーの過酷さについて、Number Web上の記事で触れられています。

若きトップ選手の引退が相次ぐのはなぜか。
~長期テニスツアーの過酷さ~

馬車馬のように試合をこなし、やっとランキングが維持できるシステムなのだ。しかも、フィジカル重視の傾向が年々強まっているため、試合とトレーニングで、文字通り、身を削りながら戦っているというのが女子ツアーの現状だ。

これはそっくりそのまま、男子ツアーにも当てはまるでしょう。そして錦織もまたそのような過酷なツアーの中で怪我をしてしまいました。

プロの世界はごまかしが利きません。一般愛好家レベルですと元々何かしら心技体のどれかに穴を抱えているのが普通ですし、それを的確に突く技術にも欠けています。そのような未熟さが元で敗れてしまうこともあれば、うまくごまかして勝利することも可能でしょう。

しかしプロの世界だと弱点は即、攻撃の対象となります。相手は的確にそこを突く実力を持っていますので、怪我をして満足なプレーができないという状態は裸で銃撃戦に放り込まれるようなものです。

1試合、あるいは1大会限定だったら無理をしてプレーすることもできるでしょうが、年間を通じてパフォーマンスを維持しようと思ったら入念な体のケア、そして完全な治療が必要となるでしょう。

記事中では女子の場合、オフの期間とトップ選手の出場義務大会数に改善が見られたとのこと、男子も追随してほしいですし、たとえば100位の選手でも十分、お金を払って見るだけの価値のあるテニスができますので、ATP(あるいはWTA)は一部のトップ選手に頼らず、「中堅選手のスター化」に対して何らかの施策を行うことはできないかと思います。

たとえばプロ野球ではレギュラー選手は1球団あたり野手8~10人+投手5~8人くらいとして、12球団では150~200人くらいのスター選手が活躍していることになります。

さすがに全員をよく知っている野球ファンはごく少数でしょうが、それでも「有名な選手」となると少なく見積もっても50人くらいはいるのではないでしょうか。

それに対してテニスの世界はどうでしょうか?テニスファンでもフェデラー、ナダル、ジョコビッチくらいは知っていてもステパネクやコールシュライバーなどはどうでしょうか?

グランドスラム上位常連と、ジャパンオープンで来日する選手のせいぜい15~20人くらいだけが、日本で知名度がある状態だと思います。スポーツそのものの人気というものがあるので、野球やサッカーと比べると仕方がない面がありますが、それでも少し寂しい状態のような気がします。

テニスの地上波放送が非常に限られている現状では難しい面があると思いますが、それでもWOWOWやGAORAといった有料放送局が、番組をもう少し工夫することで中堅選手の知名度アップに貢献できるのではないか?と思います。

例えば現状、試合は最初から最後まで放映するか、途中をカットして最初と最後だけ放映するスタイルが主流となっていますが、これでは多くの選手の試合を見ることができません。

2006年のUSオープンでアガシが引退したとき、アガシの試合のダイジェストを放映したことがありますが、あのようなスタイルで多くの試合を見ることができれば見る側も飽きないし、多くの選手の魅力を伝えることができると思うのですが、制作コストと放映権料の関連でかなり難しいのでしょうね。

(通常の30秒ほどで終わるダイジェストではなく、見所のポイントを数十ポイント放映、5分~10分くらいはあったでしょうか。大変見応えがありました。)

このブログの力は本当に微々たるものですが、中堅選手マニアとしては実力ある(地味なw)中堅選手になるべくスポットを当てて紹介していきたいと思います。

また、皆様にできることもあります。ジャパンオープンなどに実際に観戦に行くことです。

ジャパンオープンには毎年、初来日の実力ある選手がいます。行けば必ずと言っていいほど、それまで知らなかったお気に入りの選手が見つかることでしょう。

私も昨年は、ロディックを後一歩のところまで追い詰めたIvo Minar(イボ・ミナール)に目が釘付けになりました。

緒戦のZverev戦も見ましたが、夜遅い試合開始で観客が数百人しかいない状態がもったいなく思えて仕方ないほど好試合でした。

このような選手がもっとスポットライトを浴び、人気が出ればトップ選手の負担も軽くなると思うのですが、どうでしょうか。

6 件のコメント

  • 私は、インターネットの活用もここ数年なので
    テニス選手が過酷な日々を送っていることは最近まで
    知りませんでした。
    毎週世界各地でおこなわれている試合のスケジュールを
    見たときはびっくりしました。
    GAORAの存在すら知りませんでしたから(^^;)

    せっかく4大大会をWOWOWで放送するならば
    ジャパンオープンの事を話してくれればいいのにな~
    ウィンブルドンの時期はチケットの発売の頃ですし
    USオープンの時は出場予定の選手も決まっているから
    その選手にインタビューとか・・・
    7年くらい前から見てるのにあまりジャパンオープンを
    意識していなかった。
    それとも、言ってるのに私が聞き逃したかな??
    今回サントーロ選手がインタビューのとき「東京にいく」って本人が言ってくれたのがよかったと思いました。
    いろいろと企業の事情があるでしょうが何とか協力してもらいたいですね。

    ながながと記事に沿ってるようで沿ってないコメントでごめんなさい。

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  • あのクライシュテルスが、過酷だ、というのですから過酷なのでしょうね。伊達さんが、引退するころ、ポイントシステムが、翌年から変わることも最後の一押しだったようなことを口にしていたと思います。
    又、数少ない大きな大会への上位の選手の参加が、義務ずけられ、その結果カットが高くなってなかなか予選にも入れなくなったり、本当に大変みたいですね。
    華のある錦織選手の場合、復帰後当面はワイルドカードが、期待できそうですけれど一般的な傾向としては今後ますます厳しくなりそうですね。圭君がこの怪我で与えられた貴重な時間を自分のテニス選手としてのヴィジョンの再確認ときちんとした体作りのために有効につかってほしいと祈るばかりです。

      引用  返信

  • 前の書き込みしたあと伊達さんのブログにいって、あれだけど伊達さんとてもリラックスして楽しそうなんですよね。どうしてかしら。

      引用  返信

  •  かなり改善の余地があることは間違いないですが、現状の
    プロテニスのランキング制度は、他のスポーツ界(ゴルフ、
    柔道等)でも取り入れようとする動きがある程、基本的には
    優れたものだと思っています。

     ただ、団長ご指摘のように、プロテニスは、他のプロスポ
    ーツに比べて一線でやっていられる期間が明らかに短いことや
    ATPツアーにエントリーできる選手が限られていることも事実
    だと思います。

     だいぶ昔のことですが、現状に近いランキング制度が発表
    された際、当時No.1プレーヤーだったベッカーが、不満を
    ぶちまけたコメントをしていたのを覚えています。

     そこで、コリコリによる、当面の独断的な改善案を考えて
    みました。

    ・マスターズシリーズの削減
     ATPの相当な妥協が必要になりますが、基本マスターズは
     GSを補完する位置付けで良いと思います。理想をいえば
     きりがないのですが、少なくともアジア(上海・東京で交互)
     と南米で1つずつ、欧州、北米は2つずつで充分、したがっ
     て、現状の9つから6つに削減します。

    ・ポイント算定ツアー数の削減
     上記のマスターズで減らした3つをそのまま削減原資とし、
     現状の18ツアーから15ツアーに削減します。また、上記
     でマスターズから外れたツアーは「ATP1000」として格付け
     のみ残すものの、「ATP1000」以下のツアーについては現状
     のような出場義務を全廃します。

     好き勝手なことを書きましたが、基本的には団長の趣旨に大
    賛成です。(今年は特に弊害の傾向が強いと感じています。)

      引用  返信

  •  9/22付の「tennisnakama」の情報によれば、ベルギーの
    エナン選手の公式戦復帰が、明日、正式発表される見込みだ
    そうです。

     事実だとすればうれしいことですが、これも、団長さんの
    いう「ツアーの過酷さ」を裏付ける事例の1つだと思います。

      引用  返信

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。