錦織圭、復活の大勝利

SAP Open
1st Round

K.Nishikori def. G.Muller, 7-5,6-2

やったあああああああああああああああああああああああああああああ

って復活というほど落ちていたわけではないのですが、腕が不安だったのでなんだか長い戦線離脱からカムバックしてきたかのような感じを受けました。たったの3週間なんですがｗ

【20:40追記】
詳しい試合レビューを書き足す予定ですが、更新は深夜になる予定。お待たせしてすいません。
それまでゲオさん中心にどんな試合だったかで盛り上がってください。
フォーさんまだかなー。 

【23:00追記】

試合の大まかな流れ

いきなり錦織のブレークでスタート。力が抜けたストロークが軽い感じでコーナーに決まる。あの全豪のあとだから気負ってもおかしくないのに大した落ち着きぶりだ。

しかしまだショットの精度は本調子ではないのか、ダブルフォルトにストロークのアウトを３発であっさりブレイクバックを許す。

その後４－５までサービスキープが続く。ミュラーはサーブ＆ボレーを交えながら強力なサーブを軸にポイントを重ねる。1stの確率が高い（と思ったが、スタッツを見たら50%台でした）。錦織もその後のサービスゲームは危なげなくキープ。1stサーブは確率が高いわけでもスピードがすごいというわけではないが、力が抜けた感じでプレースメントと回転が良い。ストローク戦になったら主導権を握られることはない。錦織が決めるかミスをするかでポイントの行方がほぼ決まってしまう。

４－５でピンチを迎える。またもやダブルフォルトにフォアのストロークを2本凡ミス。15-40とダブルのセットポイント。
しかしここでミュラーがバックのリターンをネットするという大ラッキー。もう1本のセットポイントはこの試合はじめてのサーブのノータッチエースがワイドに決まる！！ここでこのエース、勝負強い！！
そしてバックのストレートがラインいっぱいに入り、またナイスサーブでキープする。５－５！

追いつかれたミュラーは動揺したかフォアを2本アウト。そして最後はフォア側に振られた錦織がギリギリスライスで返したあと、鮮やかなランニングバックハンドパスでついにブレイク！６－５とします。

続く第12ゲームも錦織の1stサーブが3本決まり、あっというまにセットポイント。最後は鮮やかなカウンターのバッククロスが決まってセットを取りました。このショットは深く鋭い球に合わせるだけでエースが取れる錦織ならではのスーパーショットです。
渾身の力で打ったショットを簡単にオープンコートにコントロールされるので、相手はがっくりきてしまうことでしょう。

第2セットに入ると錦織のギアが上がります。コートの中に入ってからのフォアの強打が増え、安定感が出てきます。
ドロップショットも鮮やかに決まり、観客が沸きます。対するミュラーはミスがどんどん早くなっていき、リターンミス、ストロークミスを量産するようになってしまいました。
なんと第2ゲームの3ポイント目から第5ゲームの1ポイント目まで、連続12ポイントを錦織が奪います。

いつもの「2ndセット以降強くなる」錦織が帰ってきました。

その後も流れが変わることがなく、2ndセットは6-2の完勝。いい試合でした。

ミュラーを調子付かせなかったことが勝因

ミュラーは爆発力のある選手です。大物を何人も食っています。
今日のミュラー、1stセット終盤までは隙のないプレーを見せていたものの、2ndセットは脆く崩れた印象があります。
そうさせたのは錦織のテニスであると言えるでしょう。最大のピンチだった４－５ 15-40をサーブで切り抜けたことが大きいです。
逆にミュラーのビッグサーブにはよく食らいついていき、スライスリターンも駆使しながら簡単にサーブでポイントを取らせませんでした。
スタッツをまだ見てませんが、おそらく取られたノータッチエースは2，3本に抑えたと思います。
（【追記】確認したところ3本でした。）

ミュラーとしてはボレーやアプローチが少しでも甘いとパスが来るし、リラックスした体勢から予想外に伸びのある球が来るので、返球に苦労したようです。動きも良くありませんでした。

ミュラーが嫌がるテニスを錦織がしたということだと思います。

錦織もまだ絶好調ではない

気になる腕の状態については、映像を見る限り気にしている様子もなく大丈夫そうに見えましたが「状態は70％（サンスポ）」とのことで、まだ心配な状態です。

プレー内容もリラックスしていい球が行っていたし、難しい球もよく返球していました。しかし逆に甘い球を打ちにいく際にミスが出てしまい、 自らピンチを招いてしまった感があります。絶好調とはいかないようです。あるいは、フルショットするときに腕が気になるのかもしれません。

多彩なテニスは健在で、ミスのうち一部は「あまりにも余裕があり、どうにでも打てるので打ちすぎてしまってミスをした」ような感じでした。この点は修正可能だと思いますので心配ないと思います。

収穫はサーブでした。ブリスベンの時にもサーブのパワーアップは見られましたが、どうやらそれは一過性のものではないようです。今日はスピードよりもコースと回転が良かったです。確実にサーブは良くなってきています。

次はデルポトロか

次はデルポトロとの再戦が濃厚です。デルポトロは今や押しも押されぬトップ10選手で今年もすでに1勝を挙げています。
全豪でフェデラーにこっぴどく痛めつけられてしまいましたが、1回の敗戦で自信が揺らぐことはないでしょう。同世代のライバルではありますが、現時点での実績は相手の方が数段上なので、チャレンジャーの気持ちでやればいいと思います。

ただし内容にはこだわってほしいです。勝ち負けよりも、「錦織は以前よりパワーアップしている。」「危険な選手だ。」と思わせることが何より重要です。
USオープンではストレート負けしていますし、ジュニアの時の印象が「錦織はとにかく小さかった」で、「当時ももちろん私が勝った」とも言っていましたから、錦織に対しては自信を持っていると思います。ここで少なくともヒヤっとさせておくことは今後の対戦を占う上でも非常に重要だと思います。

デルポトロは長身とパワーが注目されがちですが、シュアなテニスをします。スーパーショットを連発するというよりは、基本ショットのレベルの高さで勝負するタイプだと思います。
深くてペースのある球を連続で入れ続けることができるのが強みです。
従って一本調子のテニスには強いと思われ、むしろ錦織のようにいろいろやってくるタイプの方が勝機があるかも？と思います。そういう意味で、デルポトロとの相性は悪くないと思っています。

まあ下馬評としてもデルポトロ有利というのが一般的でしょうから、ここはリラックスしてテニスを楽しむ感じで行ってもらいましょう！その方が結果もよさそうです。

応援フードはポトフ基本

ポトフにデルモンテトマトソースを入れて「デルポトフ」の出来上がり。
詳しくは過去記事をご参照ください。

2回戦は木曜日（日本時間）か

デルポトロの1回戦は木曜日（現地時間水曜日＝日本時間木曜日）に組まれているので、2回戦は金曜日（日本時間）に組まれることでしょう。
詳細分かり次第お知らせします。

デルポトロ戦の結果を予想しちゃいましょうか