錦織圭、強烈な攻撃力で杉田を封じる(2018楽天ジャパンオープン1回戦 レビュー)

2018 Tokyo (ATP 500)
1st Round
Kei Nishikori[3] def. Yuichi Sugita, 6-4,6-1

行ってきました武蔵野の森。初日から豪華メンバーで、最終試合の第1セットまで堪能してきました。
台風の影響で到着までものすごく時間がかかってしまったこともあってかなり疲れましたが、インドアで快適だったので助かりました。

錦織 vs. 杉田の試合は第3試合でした。コート2面同時進行のためか、入場時の派手な音楽はなし。マイクのボリュームも小さめで例年よりは寂しい入場でしたが、錦織、杉田に対する大きな拍手がありました。

錦織は出だし、ミス連発。杉田を意識してしまったのか。2012年1回戦と添田戦以上に緊張していたかもしれません。
速く、跳ねないコートサーフェスの影響もあったでしょう。フラットに飛んでくる杉田のボールを持ち上げられず、ネットを量産。

第1ゲームから第2ゲームにかけて5ポイント連続ミスなど、最初の4ゲームでなんと14本のミスを数えましたが、苦しみながらサービスをキープ。これで落ち着きました。

杉田としては、ここで1つでもブレイクできていればまた展開は変わったと思いますが、それ以降の錦織は徐々に腕が振れてきてフォア、バックともに威力のあるボールを放つようになりました。
サービスも好調で、トータルのエースは6本。1st確率も66%と高く、見た目にもスピードが出ていました。

長いスランプに苦しむ杉田ですが、1stセットのプレーは良かったと思います。しばしば高速ラリーで錦織を翻弄。しかし錦織のサービスゲームが中盤以降は盤石で、チャンスがありませんでした。

2ndセットに入ると差が開き、ミスを恐れず攻撃的にプレーする錦織のペースになります。
杉田のミスではなく錦織の攻撃によるポイントが支配的になります。

最初のゲームでは錦織の得た5ポイント中4本が錦織の攻撃によるもの、次のゲームも錦織の得た8ポイント中8本が錦織の攻撃によるものでした。
つまりこの2ゲームで杉田は1ポイントしかミスしていません。一方錦織は5本ミスしています。それでもミスを上回る攻撃によって2-0となりました。

第4ゲームは錦織にミスが出てブレイクを許しますが、試合の大勢に影響があるようなブレイクではありませんでした。
とにかく錦織が躍動し、攻撃が鋭く杉田を寄せ付けませんでした。
生観戦したということもあったと思いますが、それを差し引いてもこの試合の錦織は素晴らしい攻撃力だったと思います。

フォアはアウトかと思う軌道からライン際にストンと落ち、バックはものすごいタイミングの早さでラインに沿って飛んで行きました。
最近ではダメ出ししてしまうことが多いフォアでしたが、実際に目の前で見るともの凄いスイングスピード、打球音、速度、スピン量です。あとむちゃくちゃ前に打ってます。いつもこれができるとは限らないでしょうが、世界を獲れるフォアだと思いました。

杉田は序盤のチャンスを逃した他にも勝負ポイントでのリターンが外れたり、どこか噛み合ってない感じはありますね。
でもショットは良いと思うんですよね。錦織とも互角のラリーが何本もありましたし。最後のフィニッシュまでなかなか持って行けない感じでしたが・・・。
今回は、いきなり錦織との対戦で不運だったということではないでしょうか。
日本人と当たった不運というより、単純に「強い選手である錦織」と当たった不運。
元々強い上に、あれだけ攻撃的にプレーされてしまえば他の選手だって同じ結果になったと思います。決して落胆する必要はないと思います。

2回戦はまたもや、の感じのペールさん。
2015全米1回戦、2015楽天SFで敗れた相手。その後は勝っていますが、何回やってもイヤな選手です。
しかし昨日のペールと、昨日の錦織が対戦したら間違いなく錦織が勝つでしょう。ペールの試合を偵察しましたが、正直微妙な感じでした。
そのあたりは2回戦プレビューで。

綿貫陽介が気迫あふれるプレーでハーセに逆転勝利。嬉しいツアー初勝利です。
1stセットを競り負けながらも、ずるずると負けパターンに陥らず再度気持ちを奮い立たせ、観客の気持ちも盛り上げつつの素晴らしい勝利でした。このあとダニエル、西岡も続いて大会終盤までたくさんの日本選手が残っている姿を見たいですね。

7 件のコメント

  • 団長さん、
    怒涛のレビュー記事アップありがとうございます。もう、ことごとく納得&楽しませていただきました。
    錦織選手、立ち上がりこそ不安定でハラハラさせられましたが、けっきょく「ミスを上回る攻撃力」で勝ち切りました。杉田選手はいいプレーが続かなかった。次につながると良いですね。

    私はもともと1日は観戦予定ではなかったのですが、台風で仕事の予定が変更になり(ラッキー)、急に思い立って、楽天公式サイトで最後に残っていた4階席(注釈付き)の安いチケットを買い、武蔵野の森へ行ってきました。

    で、この注釈付き(つまり見切れあり)の「サイド辺境席」が、意外に悪くなかった。アリーナ1のコートエンド斜め後ろでやや遠いものの、アリーナ2がほぼ目の前で、両方の試合を一度に観られるというメリットがありました。
    しかも!! ふと気づくと、斜め後ろに座っている男性がなんと……マイケル・チャンコーチ!
    ペールvジャリ―の試合を偵察に来ていらしたのでしょう。コーチの存在に気づいたファンたちがひそかにツーショットやサインをお願いしていました。私も頃合いを見計らって”Mr. Chang”と声をかけてご挨拶(?)し、お写真を撮らせてもらいました。
    しばらく写真撮影やサインの求めに快く応じていたチャンコーチでしたが、さすがに偵察の邪魔になったか、席を立って別のブロックへ移られました。

      引用  返信

  • 団長さま、早速のプレビュー記事ありがとうございます❗昨日の現地観戦、楽しめました。圭くんと杉田くんの試合は、ドキドキしながらの観戦でしたが、徐々に硬さがとれて、プレーに切れが出てきた錦織選手の完勝でした。テレビで見ると、そんなにサーフェスの速さを感じないのですが、実際は速いです。シュワルツマン、メドベーデフ戦を見て思いました❗そして、私も圭くんのあのストンとコーナーに落ちるフォアファンドに唸ってしまいました👍すばらしかったです。是非、ペール戦でもあのようなショットが出て、きっちり勝ちきれますように。
    杉田選手、いいサーブ、ショットもありました。きっと、復活してくれると信じます。頑張れ❗

    普段、このブログで皆さんに沢山の情報を頂いているのに、なかなか良い情報があげれなくてすみません🙇

    ひとつ良いことが❗私、錦織選手の現地観戦は全て勝利です☺明日も勿論観戦します。

      引用  返信

  • 団長さま、楽天オープン、生観戦レビュー記事有難うございます。
    やっぱり生です、ナマ❗テレビのそれとは、大違いの迫力❗そして、何時も思う、首都圏にお住まいの方々の羨ましさ❗といったら……。
    昨日は錦織君の強さを見せつけられ、杉田選手も納得、自分には何が?といったものを感じて、また這い上がってくれるに違いありません。
    沢山の錦鯉たちの生観戦レポ、堪能させていただきますね。

      引用  返信

  • よく見ると、1回戦杉田、2回戦ペール、QFダニエル太郎、SF西岡、F綿貫、という可能性のあるドローだったのですね。
    4/5日本人対決が見られたら最高ですが、それはそれで複雑ですよね。
    錦織筆頭に他の日本人選手達も頑張って下さい!

      引用  返信

  • 連チャンで武蔵野の森に向かっております。今日も良いお天気。ほんとは大物洗濯もしたいしお布団も干したい!!
    でもなによりも久しぶりの生観戦が優先です笑。
    昨日はどこかに団長さまはじめ錦鯉の方達がいるんだろうなと思いながら観戦しておりました。杉田選手との試合、本当に出だしは2人ともカッチンコッチン。緊張がこちらにも伝わってきてしまいました。ミスも多く、どうなっちゃうんだ?といらぬ心配もしてしまいました。硬さが取れたところでの高速ラリーは圧巻でした。エンド席だとボールが一段グンと伸びて飛んでくるのがわかります。線審の方たちの肝っ玉は何で出来ているのでしょうね…。ミスは杉田選手の方が少ないと思いました。でも、やはりファーストサーブが入らないと攻め手が見つからない。錦織選手の多彩なショットにじわじわと追い詰められていっていました。
    何回めかの「杉田がんばれ!」はおそらく私です(^◇^;)。
    錦織選手は同胞相手の気まずさと慣れないコートへのアジャストが完了してからは…あとは団長さまのレビューにはかないませんので、以下同文…とだけ笑。

      引用  返信

  • ROMさま

    私も昨日コートエンドで見てました。南側ですが❗結構見やすいなーと感じました👍今日は、コートサイドですー

    だいあんさま

    勝利の女神だなんて❗そうなれるよう頑張って応援します☺応援でなんとかなるのか?!

      引用  返信

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。

    このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。