【鼻血試合】錦織圭、壮絶な競り合いを制してウィンブルドンLast 8 Club入り!!!!(2018ウィンブルドン4回戦 vs. グルビス)

2018 Wimbledon (Grand Slam)
4th Round
Kei Nishikori[24] def. Ernests Gulbis[Q], 4-6,7-6(5),7-6(10),6-1

3rdセットタイブレーク5-2でグルビスが膝をひねってしまい、治療後プレーを再開しますが、タイブレークまでは持ちこたえて大熱戦となったものの、4thセットはさすがに動きが落ちて錦織圭が初のウィンブルドンベスト8!!! Last 8 Clubメンバーの権利を手に入れました。

私が驚いたのは2ndセットです。
1stセット、完璧なスタートながら、調子が良すぎたのかフィーリングは良さそうなのにミス。サーブで挽回して事なきを得るかと思いましたが、グルビスのプレーが良くブレイクされると、完全に流れを掴まれてしまいました。

グルビスのプレーは予想以上でした。サーブが良く、ウィナーも取れるテニスであることは分かっていましたが、もっとミスをしてくれると思っていました。
ふたを開けたらサーブだけでなく、リターンもストロークも速く深く、錦織のウィナー級のショットも良く返していました。

錦織は2ndセット終盤までリターンゲームでトータル3ポイントしか取れない状態・・・。リターンゲームは本当にどうやってもノーチャンスでした。
となるとサービスゲームにプレッシャーが大きくかかってきます。

第3ゲーム、攻め球のミスあり、ダブルフォルトあり。1stが入らない中なんとかキープしました。
まさに我慢のテニスでした。返されても返されても根気よくコースを突きました。
ここを落としていればあっというまに2セットダウンになっていたかもしれません。

第5ゲームでも、前のゲームからウィナーを量産しゾーンに入ったかのようなグルビスの攻めに0-30となります。
この段階では攻め球も精度もまだ低く、コースが甘く入りますがミスなくプレーしたことでキープできました。
本当に良く耐えていたと思います。

肘にテーピングをした状態で出場しており、MTOを取ったりドクターを呼んだり・・・。
肘を治療されながら顔をゆがめ、ひょっとしたらリタイアするんじゃないかと思いました。

耐えて、本当に良く耐えて5−4。こんなに打たれまくっているのに5−4という感じでした。
しかしリターンゲームはどうしてもチャンスがこない。タイブレークになったら圧倒的不利だと思われました。

しかし第8ゲームで、取れないまでも一定の手応えを掴んでいたようにも思います。
スコアで振り返ります。

G8グ 4−4
1 ×× FSlApSt 惜しいパス
1 ×× SvCt
2 × FSO いいラリーしながら攻め球ミス
ラリーはいいんだが攻め切れず、ミスするか逆襲されるか。
1 ○○○ FSt
1 ○○○ BDrV 粘った
1 ××× BSt

6ポイント中5ポイントも1stサーブがありましたが、サービスポイントを1つのみに抑え、ブロックリターンも交えながらリターン返球率を高めました。
グルビスが全然ミスしないのでノーチャンスでしたが、プレッシャーのかかるタイブレーク勝負に少しだけ光が見えました。

その期待に応え、タイブレークに入ると俄然、アグレッシブにプレーする錦織。どういう精神構造しているんだろう。するとそれまでなかったミスをもらい、わずかに綻びが見えると、今日一番のバックハンドDTLが炸裂してセットオールに!

信じられないものを見る思いでした。
完全に押されていたのに。
我慢できず崩れてもおかしくなかったのに。
心折れてもおかしくなかったのに。
これまで見た中で一番すごいセットの取り方でした・・・。

この時点でもう鳥肌もの、手汗びっしり、心臓バクバク、吠えまくり尿意がまんしまくりでした。
いや盛りました。尿意はまだLv2か3でした。

いずれにせよ完全に負け試合になるパターンでしたが、気がつけばイーブン、いや精神的なものを考えたら有利とすら言える状態に。これだから錦織ファンはやめられない・・・。

しかし崩れないのが今日のグルビス。
3rdセット第1ゲームは動揺からかミスを出しますが、BPをサービスで凌いでキープ。
するとこれ以降は2ndセット終盤と打って変わって、お互いがあっさりキープする展開になりました。
ただ内容は2ndセットと少し違い、リターンゲームでもある程度グルビスにプレーさせることができるようになってきました。
そしてサービスゲームは安定。
同じタイブレーク突入でもニュアンスが違いました。

しかし落とせばセット1−2とピンチに陥る大きなタイブレーク。
ヒリヒリする試合展開。
再び心臓バクバク。手汗ネチャネチャ。尿意はLv4前後(MAX Lv5)

再びタイブレークでアグレッシブ錦織。
リターンを決め、カウンターで逆転してウィナー。

5−2になったところでグルビス転倒。膝をひねって医務室へ。
戻ってきてプレー再開しますが、膝はテーピンググルグルで痛々しい姿に。

しかしサーブは健在。ストロークも強力なまま。
こういうとき対戦相手はやりにくいもの。
錦織は意識してしまってダブルフォルト。
心を鬼にしてドロップを決め、セットポイントを握るが決めきれない。
逆にグルビスの開き直りショットが決まる。
スライスしか返球できないグルビスの球を吹かして逆セットポイント。
「ああああああああああ」という展開でしたが、リターンで良く反応し、神経戦となったラリーを制する。
お互い、勝ちたい気持ちが全面に出たビッグポイントでした。10−10

最後は錦織が攻めきって取り切りますが、膝を痛めながらもグルビスの素晴らしいプレーに敬服。

しかしここでほぼ勝負ありました。
4thセットも出来る限りのことをグルビスはやりましたが、動きが落ちてしまってはどうしようもありません。
サーブのスピードも少し落ちました。

逆に錦織は、ようやくプレッシャーから解放されて自由自在にウィナー量産。
気持ちよくプレーして終えることができました。

グルビスの膝のことを考えると、派手に喜ぶことはできません。早く治してほしいです。
しかし、嬉しいベスト8。
あの2nd、3rdセットだけで鼻血試合に値します。

期待されなかったウィンブルドンが期待された全仏の結果を超えました。
ハレでハチャノフに完敗し、芝適性を疑問視されながらも信じて応援してきて良かったです。
きっかけ一つで芝も好きになるはず、と思ってきました。
フォアの課題はありますがね。相手のサーブも有利になるけど自分のサーブも有利になるので、差し引きでどうなるかということだと思います。
今大会は自分のサーブがキープしやすくなるメリットの方が大きいように思えます。
バックハンドは高すぎる打点で取らされることがないので非常に安定しています。
クレーでは高い打点を攻められたら苦しくなることがあります。

唯一、ウィンブルドンの最高成績だけが修造さんより下回っていたのですが、並びました。次は超える番。

順当ならジョコビッチ、ナダル、フェデラーです。
TVゲームのラストステージかな?と思うようなメンバーです。
全員、生涯グランドスラマーですよ・・・。

ジョコビッチには12連敗中
ナダルは全仏の勢いを持続中で、過去そういう状態で2度優勝している
フェデラーは言うまでもない神であり芝の王者

まあ錦織はチャレンジャーもいいところです。
でも今大会、錦織が見せている輝きは決して彼らのプレーにも負けてないように思います・・・。
特に勝負強さですかね。
1回戦から4回戦まで、全試合にタイブレークがあり、全て(5回)取っています。
190cm超のビッグサーバー、芝適性ありの人達を3人連続で破っています。
1回戦のハリソンも身長こそ180cmですがビッグサーブを持っていました。
いやー、ほんとたまりません。既に十分、堪能していますがこのままずっとこの楽しみが続いてほしいですね・・・。

107 件のコメント

  • けんじさま
    ご心配されるお気持ちは皆さまも同じだと思いますし、私も右腕の不安があるならば早期リタイアも選択肢の1つとしてはあるかな?って思っています。

    又、今大会での錦織選手の任務(※個人の感想です)としては既に下記の2点が遂行されていて、今日のジョコビッチ戦は「ブラスαなボーナストラック感覚」で捉えている自分もいます。

    ①今大会の活躍・試合内容で「芝の錦織」も侮れないと、来年以降も他選手に心理的に植え付けた事。

    ②既に360pt獲得で今後のポジション争い(次戦ワシントン500の第8シード以内、トロント&シンシナティMSのシード争い、北米後の全ての大会のノーシード地獄からの卒業等)で有利な立場になりつつあるところまでランクを上げた事。

    又、センターコートに関する皆さまのお考えはどれも「なるほど」と思いました。ジョコビッチ選手がセンターコートに拘った理由としては、今回で錦織選手が4回目(禮さま情報)と場数の少なさを突いた「錦織対策」と、彼自身も今大会は確か少なかった筈なのでSF以降への慣らしという面での「自身対策」も有るのかなって思っています。あくまでもど素人な考えでは有りますが。

    しかし、ここはそんな諸々の事情を吹っ飛ばして錦織選手に勝ってもらいましょう!😆😆😆

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  • 禮さん、剥げ禿げ、言い過ぎです❗
    でも、それでもあんまり、剥げてないセンターコートを、ジョコビッチ選手、が選んだのですね。錦織君を激しく、意識しているのは、ジョコビッチ選手、だったりしてね。
    錦織君も、12連敗中なので、もう気負わず楽しんでプレーして欲しいです。それにしても試合時間が待ち遠しい❗ウィンブルドンで、二人の試合を、生観戦の錦鯉のかた、超羨ましい❗です。団長さまも、飛んで行きたかろうねえ。

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  • 団長さんのジョコビッチ戦プレビュー記事が楽しみです。

    12連敗もしているのに、私もみなさんも、マスコミも、テニス専門のライター
    さんも、錦織選手勝利の可能性を思い描くことができてしまうのはなぜかな?
    いい時の錦織選手のプレーを見せつけられているからか??錦織選手自身が放
    った「うまく環境が整えば、勝てない相手はいないと思う」という言葉を聞い
    ているからか??自分でも不思議ですが、勝てない…とは思えないんですよね。
    ジョコビッチ選手自身でさえ、錦織選手の勝利の可能性を見ているからこそ、
    入念な準備をしているわけで…。12連勝している楽勝の相手とはどう見ても
    思ってませんよねσ(^_^;)
    一番信じていないのが錦織選手本人だったりして(笑)
    ジョコビッチ戦の1つ1つが錦織選手になにかマイナスイメージを残しているのか?
    経験に縛られるということは日常でもありますから、試合の緊迫した場面でその
    イメージにとらわれてしまうのか?
    経験ということであれば、今回はチャンスかもしれませんね(⌒▽⌒)
    「芝での対戦は初めて 」
    錦織選手本人も芝ではどんな戦いになるかわからないと言っていますし。
    この初めての芝で今までの経験に縛られることなく戦えたら、思いのほかうまく
    行くこともあるかもしれません(๑>◡<๑) もし芝で勝利したら、錦織選手の経験
    として芝では勝てるという新しいイメージが持てるわけで…。うふっ(๑˃̵ᴗ˂̵)
    想像するだけで楽しくなってしまう。
    クレーで対戦した時よりいい材料はサーブですよね。コイントスでサーブを選び
    1ゲーム目の一発目からジョコビッチ選手を驚かすエースをぶちかます!!
    ジョコビッチ選手にはあまり経験のないシチュエーションを次々見せつける!
    1stサーブ の重要性を誰よりも認識しているのは、錦織選手自身に決まっています。
    実行できるといいですね。
    サーブ の神様
    腕肘の神様
    芝の女神様
    どうかどうか錦織選手をよろしくお願いします🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏🙏

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  • micchiさま、

    気を遣わせてしまって、かえってごめんなさい。
    応援フードを書いたら2連勝してくれたので、ささやかな験かつぎのつもりで、
    こじつけちゃっただけですから。

    それにしても、応援する方は、つい、験がいいとか悪いとか気にしてしまいますが、
    錦織選手って、結構無頓着! 勝った試合のウェアーを次も着る、なんてこと少ないですよね。
    自分の力だけを信じてプレーする姿もかっこいいです。

    下団さまご紹介の内田さんのコラムを読みながら考えたのですが、
    肉食動物が、吼えたり威嚇したりしながら自分の強さをアピールし、力で敵を倒すのに対して、
    草食動物は、広い視野と俊敏性を生かして、どう逃げのびるかを、冷静に、落ち着いて考えます。
    ジョコビッチ選手が、錦織グルビス戦を「不思議な試合」と評したのは、
    力で圧倒しているはずの肉食動物を、草食動物が、冷静に振り切ったように思えたからかも。
    勝因はメンタルの強さとも言っていましたが、そこに、底知れぬ脅威を感じたのでしょう。
    落ち着きオーラこそ、非力な農耕民族が、世界と闘う大きな武器かもしれません。

    ハチャノフ戦を、鬼の形相で日没前に終わらせたのは、錦織選手へのライバル心の現れ。
    本来ならば、そこまでギアを上げることなく試合を終わらせるつもりだったのにMaxまで出してしまった。
    試合時間は、短い方が疲れないように見えますが、相手が弱いからではなく、自身がトップギアで走り抜けた場合の疲労度は、かなり大きいと思います。
    そこは、しまったと思っているかもしれません。

    とにかく、これまでのような余裕は無いようにも思えますが、どうでしょう。
    ただ、肘のこともあるので、くれぐれもムキになりすぎないで欲しいです。
    マイナス×マイナスはプラス、のように、苦手×苦手は、開き直って楽しむっきゃない!
    何があっても、最後まで思いっきり応援したいと思います。

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  • シヴァは破壊の神、苦手意識も連敗記録もぶっ壊してしまいましょう!!!

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。