【展望追記】2017ジュネーブ プレビュー

【大会の展望】
 ローマ3回戦(2試合目)で敗退したことにより、実戦経験を求めて急遽ジュネーブに参戦することになりました。
 ワイルドカードでの出場です。同じくワイルドカードで出場権を得たバブリンカが第1シード、錦織は第2シードです。

 正直、最初にこのニュースを聞いたときには100%、反対でした。ローマでは手首の状態に不安は見られなかったとは言え、これまでの経緯を考えると不安は拭えず。また、ジュネーブに出ると全仏まで4週連続の出場、全仏2週目まで残れば5週連続の出場になってしまいます。過去の経緯を考えると、故障するリスクが高まってしまうことは避けられないのではないでしょうか。
 また一般論として、予定外の行動が吉と出る可能性はそれほど高くないように思います。実戦の勘を得る代わりに失うもの(体力、健康な状態)もあるのではないかと思いました。

 その後じっくり考えた結果、今はイーブンに捉えています。肯定的な側面としては、

・連続で出場できるくらい、手首が回復している。

 さすがにATP250への出場でグランドスラムを棒にするような判断はしないと思われます。手首に不安があったらこの判断はできません。すなわち、手首の状態は既報の通り、「100%」と考えられます。少なくとも今の状態は。

・勝ちへの意欲が感じられる

 今回の錦織と同様に、マレーがモンテカルロ敗退後、バルセロナに急遽出場しました。これはもちろん、試合勘や勝利を求めてのことです。勝負に貪欲なマレーの行動としては驚きはさほどありませんでしたが、錦織が同じような行動をしたのは驚きました。これは、貪欲さの表れと見ていいと思います。精神的にきついツアー生活を長年送り、消耗が心配されていましたが、少なくともマドリッド、ローマの戦い方はベストではないものの3月までより気合いが伝わってきましたし、バルセロナを回避して少しリフレッシュできたのかも知れません。2月に南米ツアーを回り、大目標としてきた全仏を前にこれは好材料です。

 このようにリスクがやや高まる判断だとは思うものの、上手くはまれば結果として「いい判断だった」と言える参戦になるかも知れません。
少なくとも、錦織と陣営が上を目指しての「積極的な」判断であるので、どんな結果になろうとも私は尊重します。
 
 マドリッド、ローマで計4試合。ジュネーブでも最大4試合ですから3週間で最大でも8試合。そう考えれば消化できる、と陣営は考えたのでしょう。
あとは祈るのみです。

ドロー情報

公式ドロー
Geneva | Draws | ATP World Tour | Tennis

1回戦 bye
2回戦 ククシュキン
準々決勝 アンダーソン or ドナルドソン
準決勝 イズナー[4]、ジョンソン[5]、M.ズベレフ
決勝 バブリンカ[1]、ラモスビニョラス[3]、クエリー[6]

ここで時間切れ。すいません。

7 件のコメント

  • 今晩は。
    団長さま、ご多忙の中新スレ立て有難うございます。記事お待ちしております。軽く圧を、いえお仕事優先で。

    ATP公式<Nishikori Looking For Matches & Confidence In Geneva>の抄訳記事です。
    <錦織、「自分のテニスによく合う」クレーで今季初Vへ「より自信を持っている」>
    https://the-ans.jp/news/4346/

    前スレで禮さまご紹介の、ジュネーヴのイベント模様が記事に。日刊スポーツさんより。
    <錦織がジュネーブOPの顔! 市長歓迎「彼は有名人」>
    http://www.nikkansports.com/sports/news/1827934.html

    公式FBには2ショットが。錦織選手の頭から噴水?(笑)
    https://www.facebook.com/genevaopen/photos/a.505216406215109.1073741829.499369560133127/1502293226507417/?type=3&theater

    錦織選手、スタン・ザ・マンと共にすっかりVIP扱い。日本記事の写真撮影は吉松忠弘さん! ピッタリ密着です。

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  • 今晩は。
    団長さま
    申し訳ございません。変な圧を懸けてしまって。何事も体が資本です。どうかご自愛くださいませ。

    ジュネーヴ5/23のOOPが出ていました。
    錦織選手vs.ククシュキン選手戦は、センターコート第4試合。現地時間で「Not Before 6:00pm」なので、日本時間は25:00頃、5/24の01:00頃でしょうか。
    恐らくジュネーヴ、錦織選手はメイン扱いなのでずっとナイト・セッションと思われます。辛い時間帯ですね。

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  • 季節は風薫る皐月となり、フランス関係ではカンヌ映画祭、F1モナコグランプリ、ローランギャロス、それが終わったらツールドフランスとメジャーイベントが目白押しですが、ATPポイント図をフォーラム「目指せ?全仏第4シード以内(part3,欧州クレーコート編)」でアップデートしています。半年間追ってきたATPポイントですが、今年前半に誰が活躍したかが一目で分かるかと思います。

      引用  返信

  • お早うございます。
    団長さま、プレビュー記事追記有難うございます。ジュネーヴ出場に対する団長さまのお考えの変遷、大変興味深く拝見致しました。
    私は最初からもっとお気楽で、昨年はRG前のクレーで13試合、今年足りないもんね~って(笑) 手首が良ければ賛成、手首が悪けりゃやめてねぐらいの。
    仰っているように、今の錦織選手は試合と勝利に飢えていますね。ジュネーヴでその飢えを腹4分目程度まで解消、RGで腹8分目に満たすよう調整して頂ければ、と思います。

    RG予選あれこれ。
    ダニエル選手が1R突破。しかし守屋選手、サンティラン選手、伊藤選手が1R敗退。
    守屋選手はダニエル選手との同胞対決。これはいたしかたない。
    サンティラン選手はマクドナルド選手とのU21対決。マクドナルド選手は何回かご紹介済みですが、錦織選手が昨年12月にチャン・コーチ邸で一緒に練習を重ねた期待の弟分ですので、気持ち的にはフクザツです。
    伊藤選手は緊迫した展開、最後はマチュー選手の気迫で押し切られた感じでした。
    残る内山選手には是非1R突破して欲しいですね。今晩が楽しみです。

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  • 連続投稿失礼致します。
    新スレが立ち上がっていますが、ジュネーヴ以前の記事はこちらでご紹介した方がよろしいですね。

    内田暁さんがコラム掲載です。今回の括目は偉業の若武者。
    <20歳のA・ズベレフがローマ・マスターズ初制覇 ついにこじ開けた次世代への扉>
    https://news.yahoo.co.jp/byline/akatsukiuchida/20170522-00071220/
    このまま彼に今後もタイトルを獲らせて堪るかっ!とばかりに奮起頼んます、錦織選手!

    ラコステさんのジョコビッチ・モデル専用サイトが開設されました。プロモ動画(NGシーン等)がいっぱいなのでご紹介。
    http://www.lacoste.com/dk/novak-djokovic.html
    ユニクロさんのようなお求めやすいお値段ではないですね。でもこれ、WBじゃなくRGモデル。大丈夫かなクレーでこのお色は…。

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  • 団長さん、こんにちは。
    昨夜の試合は、全仏前に好発進出来て良かったですね🎾
    団長さんに、是非全仏でトロフィー掲げる錦織さんを目の前で見て欲しいです!
    旅立ちまで慌ただしい日々かと思いますが、またテロの恐怖も有りますが、何卒体調を整えられ、100%の状態で渡仏されますよう、お祈りしております😄👍

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。