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ちょっと、放送をさっき見てちょっと中尾さんわかってないなと殴り書いたんですが、風さんが聞いてくれていたので、もう少し、わかりやすく言いたいと思います。
軸という概念があります。それは意識のことで、その中でも常に動いている潜在意識で、本人も自覚のないところです。そういう軸があると、大腰筋を中心に動くので、身体が柔らかくなっていくんですが、これがあいまいなもので、全身が柔らかくなれば、大腰筋を中心とした動きができるように整う。そして、大腰筋が活性化すると、おのずとその近くの本来軸が通るべきところの活動性が高まり、潜在意識の軸が通ります。
中心で、すねの骨の上を通り、ハムストリングスを通り、腸腰筋、背骨の前を通って、天に突き抜けます。これらはすべて強調して使う重要な体幹周りの筋肉です。
つまりどれでも活性化させて使えれば、例えば腸腰筋が使えれば他の背骨やハムストリングスなども、自動で使えるようになります。そのため、トップアスリートの動きの美しさは必然性があるということです。より中心からの身体使いのため、ミスも起きにくい状態です
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つまり卵が先か、鶏が先かのように、柔らかいから軸が通り、軸があるから柔らかくしていくことができる、というものです。錦織のような天才と普通の人の差はこの2重構造により、出来上がっています。
ですから固まっている人は固まりやすく、柔らかい人は固くなりにくいという性質があります。
柔らかくするトレーニングをしても、最初は軸も全くなく、どの部位も固いのでどこからどう柔らかくしていいかわからないような状態ですが、しだいに、少しづつほぐれて、どんどん柔らかくするスピードが上がっていきます。
風さんが質問いただいたような「わかりにくさ」がぼくらは「ゆる」と呼んでいますが、ゆるの本質であり、上達のポイントでもあります
錦織も2014年にはトップ10に入るぎりぎりの柔らかさしかありませんでしたが、2015年ごろだと思うんですが、上半身をほぐす動作を様々やっています。特にサーブの前にトスアップの左手をぷらぷらほぐす動作をよくします。ボールをドリブルする動作は、サーブの前にトスアップを上手にしたくて、手の重さ、ボールの重さを厳密に確認しようとします。そこでボールを下の空中にドリブルで離すことで、手がフリーになります。体じゅうの筋肉が柔らかいほど、重さ(手の重さ、ボールの重さ)を繊細に感じ取ることができ、その結果上手に体のバランスをとれます。なので、重さを感じ、手をほぐし、ドリブルし、トスアップする、これらすべてが体を高度に使って、高度にほぐしていることになります。それを中心に肩をほぐし、肘、そして直接肋骨もほぐせるまでになりました
しかもこれは重要ですが、錦織はチャンがついてトッププレーヤーになることで大舞台での試合が増えました。それにより、爆発的な緊張をすることで、緊張と弛緩が大きく分かれ、より身体がほぐれやすくなりました。追い込まれると出る火事場のばかぢからみたいなもんです
動物の身体が柔らかいのは常に死と隣り合わせのため、爆発的な緊張、そしてそれをバーンと一気に開放するような運動をするためです。
錦織が人より盛んにほぐすようになったのは、怪我が多くて、そのたびに体があまり気持ちが良くないことに無意識に思って、ほぐすようになったんだと思います。2012年ごろの試合を見てたら、もうこの時から肘を試合中によく回してほぐしたりしてました。
これらがうまく作用して、上半身をほぐし、さらに、下半身にもそれが伝わって、今のより優れた状態になりました
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