モンフィス途中棄権で体力温存。2018全米オープン2回戦 vs. モンフィス レビュー

2018 US Open (Grand Slam)
2nd Round
Kei Nishikori[21] def. Gael Monfils, 6-2,5-4,ret.

1回戦の調子を持続した1stセットの内容が素晴らしかったのですが、2ndセットは攻撃プレーに転じたモンフィスに押され苦戦。攻め球の精度も下がり苦しい状況でしたが、1−4からの12分のサービスゲーム、再三のピンチを乗り越えキープ。反撃ムードが高まったところでアクシデントが起きました。

モンフィスがネット際に落とした球に走り込んで錦織がフォアのパス。これがモンフィスの体正面に飛び、モンフィスはボレーしますが芯を外します。
ここで手首を痛めてしまったようで、次のポイントはプレーするもののゲーム途中でトレーナーを呼びます。

数分間の中断の後、モンフィスは剛球サーブを連発。影響がなかったのかと思われましたが、どうやらショートラリーでポイントを終わらせるためだったようで、その後徐々に打てなくなっていき、リタイアとなりました。

問題のショットはスピンのかかったボールで、直接の衝撃で手首を痛めたということではなさそうだと思いました。
ただ、至近距離だったので時間がなく、手首を無理な角度にしてしまったのかな?と推測しました。

ビデオで確認したところ、手首の角度はほぼ腕から一直線でしたので、内側に折ってしまったという感じではありません。
テイクバックがとっさの動きだったので、そこで手首の負担がかかったのかも? よく分かりません。

体力を消耗せず勝てたことは大きいと思いますが、錦織としてはもう少しやりたかったのではないでしょうか。
いや、グランドスラムの1勝は大きいし、次に進めるのならそれはそれで良いのかな? 私なら後者ですが・・・。

今日は1stサーブの確率は58%。「少し悪い」程度の数字ですが、1stが入らないポイントが先行していたのが気になりました。
それ以外は、1stセットはほぼ完璧でした。
無理もしていないしミスは少ないし、攻め球のプレースメントも良かった。
0−30となっても焦りや慌てもなくソリッドにリカバリーしました。
しかし2ndセットに入ると得意なはずのバックDTLを2連続でミスすると、少しずつ調子を落としたように思います。
同時にモンフィスが攻撃的になりました。
2ndセット序盤からこのプレーになったのは意外でした。個人的にはモンフィスは攻撃的になると怖いと思います。

少し元気のなくなった錦織でしたが、あれだけグイグイ来られたらしばらくこの状態になってしまうのは誰だってあること。第4ゲームのサーブは修正し、第6ゲームでもミスしながらもリカバリー、最終的にビッグゲームを取ったところは非常に良かったと思います。
その後の挽回を十分感じさせるものでした。
それだけにあのタイミングでのアクシデントは残念でした。
モンフィスの故障が大事(おおごと)でないことを祈ります。
まずは続報を待ちます。

3回戦は楽しみにしていたシュワルツマンとの対戦が実現します! たっぷりラリー戦が楽しめるでしょう。2試合連続で涼しい時間帯&短時間で試合を終われたことは、かなりのアドバンテージです。しかも週末、これは未加入の方でもWOWOWに加入する価値があるのでは?

55 件のコメント

  • 「ちょっともったいない終わり方でしたけど、勝てたのでよかったです」
    ネットに載っていたこのコメント、どういう意味かわからなかったのですが、記事を読んでみると、「劣勢を打開しかかっていて、それができるか挑戦したかった」という意味での「もったいなかった」という事でした。
    こういう、突き抜けて前向きな発言って最近ありましたっけ?
    接近戦になると、ボディー狙いが多い錦織にとって、変な心理状況にならないといいな、と思っていましたが、杞憂もいいとこで、その更に上を行った発言でビックリしました。
    この全米に否が応でも期待が高まるし、負けても全米後のツアー目が離せなそうです。

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  • 皆さんの応援フード、楽しいです!
    おかげで何とか団長に送ることができました。
    間に合ったら買ってくださいね。(何かは秘密)

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  • モンフィスは気の毒でしたね。

    試合をもう一度見直したときにコイントス前に審判とニコニコ談笑しているのを見てこの後怪我をしてしまうのか、と思うと何とも切ない気持ちになりました。子供がはしゃいでソフトクリームを落としちゃったのを見たような。素直(そう)な人が悲しい思いをするのを見るのは辛いです。

    怪我の原因ですが、案外最後のボレーの一本前の低い位置でのボレーでは無いかとも思いました。結構手首を使って捏ねているようにも見えたので。何にせよ大きな怪我でないと良いですね。

    錦織選手にとっては劣勢を戻した段階で良かったなと思ってました。1-4とかで終わってたら「ああ、また2セット目で崩れるパターンか」という思いが残ってしまうので。でも本人は更に完全に挽回できるところまで挑戦したかった、とまで考えていたとは前向きさが私なんかの及ばないレベルなんだな、と改めて感心しました。これが強さの秘訣かと。

    シュワルツマンとの打ち合いは楽しみですね。応援フード、昼間に「種(しゅ)割る→摘まむ」で落花生とか、ピスタチオとかどうかなー?と思い付いたのですがmicchi師匠から既に発信されているとの事でしたので、次回以降の備忘メモとして残しておきます。どなたか覚えてらしたら拾ってやって下さい。豆だけに。

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  • わざわざ ニューヨークまで来て 今朝4時起きで グランドスタンドのティケット 手に入れました 天気も 最初の三日ほど暑くなく 雨も降らず 大阪選手のゲームも同じ会場 最高です
    それにしても ニューヨーカーの お金の使い方 荒いですね 世界一だと思う。ティケットも Resaleでバカ高いだけでなく 会場に入っても 暑い日はホットドッグや水で 1日100ドル 平気で使っている。こんな街があるから 賞金が払えるのですね。

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  • 田舎村 さん、現地応援の皆様!!熱烈応援!!お願い致します(`・ω・´)ゞピシッ!

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。