どうやったらこの凄さが伝わるの???とにかく圧勝!じんわり鼻血!(2018ウィーン準々決勝 vs. ティーム)

2018 Vienna (ATP 500)
Quarterfinal
Kei Nishikori[5] def. Dominic Thiem, 6-3,6-1

鼻血出た!!!

凄すぎて呆気にとられております。
どうやったらこの凄さを伝えられるんだろう。
タイトルも何パターンも思い浮かんでどうすればいいか分かりませんでした。
とりあえず素直に気持ちに従って決めました。

鼻血は出たんですが、手に汗握る試合でドバーーー!!ではなく、なんかじんわり出た感じ。

( ゚д゚)ポカーン

( ゚д゚)ナンダコレ

( ゚д゚)クソツヨイ・・・

(* ̄ii ̄)ア、ハナヂガ・・・

こんな感じでした。

ハチャノフに6-2,6-2の時点でもう鼻血出しちゃおうかと思ったくらいですが、さらにティームに6-3,6-1なんて、そんなの出来るの全仏のナダルくらいじゃないですか? もう訳がわからないというか、何が起こっているのか分かりません。

今日は、思い切りはしゃぎます。冷静な分析は後回し。
なぜなら苦しい苦しい時期が長くあって、ジョコには負け続け、試合勘のなさに苦しみ、風邪にも苦しみ、チャレンジャーで200位台の選手に負けるところから始めて、ただひたすら戦い続けてツアーファイナルに手が届くかもというところまで来て、ずっと良いプレーをしているのに優勝に手が届きそうで届かなくて・・・

そしてついにこのレベルのプレーですよ!?

2014〜2016年の間にもこんなのほとんど見たことないですよ。
しかも当時よりサーブは良いし、ネットプレーは決まりまくるし、アップダウンもないし、攻撃もディフェンスも良くて動きも良い。全部揃ってるなんてこんな日がこんなに早く来るとは思っても見ませんでした。

そういえば今日は1回も「フォアが〜!」とか言わなかった!

なので今日は浮かれまくります。毎試合こんな結果になることはないでしょうが、少なくとも再び上限値の高さを見せてくれている。

この選手がこの先優勝できないなんてことはありえません。
錦織は終わっていない、必ず復活すると言い続けてきました。それが報われた思いで今日は非常に嬉しいです。

以上、興奮パート終わり。

以下、冷静パート。

全仏のイメージが残っていたので、ティームのパワーに押されながらも工夫で凌いでいくイメージで試合を見始めました。
そのイメージは序盤から崩れました。ティームの強打をバランス崩さず平然と返し、コーナーにきっちりコントロールする錦織。

まるでティームが強打してないようにすら見えましたが、実際には強烈な球でした。サーブも200キロ出ていましたが普通に返すのであまり凄く見えなかったかもしれません。

ハチャノフ戦、ティアフォー戦も同様で、なんとなく相手のミスが早い印象を受けてしまいますが錦織のボールがとにかく厳しかったことが要因でしょう。

対するティームには力みが見られました。
いや、力を入れて強い球を打たないと錦織からポイント取れない状態でしたので間違ってはいません。
途中、緩急を混ぜようとしましたが錦織には通用せず、すぐやめてしまいました。

楽天決勝で錦織がメドベージェフに対してやったことと一緒・・・。通用せずやめたことも一緒。それを今度は相手にやらせている。
あれから3週間弱しか経っていません。同じ選手でしょうか。

錦織が試合をコントロールしていることは誰の目にも明らかでした。特に光ったのはサーブでのポイント、そしてネットプレー。
ブレイクのピンチはサーブで凌ぎ、サーブアンドボレーはきっちりとスライスのリターンを引き出して1発で決めました。
ジョコビッチやフェデラーにやられてきたことを、今日は錦織がやっている感じでした。

いつの間にかスコアが5-0になってびっくりしましたが、ティームがそのままで終わるわけはありませんでした。
1stサーブが入ったことをきっかけに、強打のレベルを上げ錦織のボールからコントロールを奪いました。

さすがの錦織も対応に苦慮し、流れを渡す形で5-3まで追い上げられます。
そしてティームの強い跳ねるボールに攻められ、それに自分のミスが重なって0-40となったときは、試合を五分に戻される寸前でした。

このピンチを救ったのがやはりサーブとネットプレー。
ストロークの当たりと軌道が不安定になりかけていましたが、最後のポイントはティアフォー戦で見せた、「突然修正されるストローク」。
あれ本当になんなんでしょう。いきなり修正される。

完璧なコントロールで伝家の宝刀、バックDTLでセットを奪う。
ティームの勢いを止める取り方でした。

2ndセット、再び無双タイムが訪れます。
ティームのサーブは復活しかけていましたが、錦織のリターンがずっと良いので深さを狙って連続DF。錦織のリターンによるプレッシャーがかなり大きかったようでした。

エグい1stサーブが来ても返し、ディフェンスが深く、打てそうな球は迷わず1本で決める。そして忘れたころにまたネットプレー。
変幻自在にティームを揺さぶりました。

そして5-1からの最後のゲームが圧巻。
なんとベースラインにいたのにアプローチショット。ティーム返せず。
どんだけアグレッシブなんでしょう。
リターン、アプローチ、フォアのクロスと攻めまくりで一気に試合を決めました。なんと3ブレイク。

錦織が勝つときって、接戦に持ち込んで創意工夫と勝負強さだけで勝つような試合が多く、興奮する反面体力の消耗などが気になっていたのですが、
昨日今日のような勝ち方は大変精神衛生上も、体のためにもよろしい。
こういう試合が増えていけば、上位ラウンドで活躍できるチャンスが広がります。

今日の試合は非常に大きかった。
9位イズナーを抜いたこと、8位争いの目標を直接叩いたこと。全仏のリベンジとパワーに押されるイメージの払拭。トップ10からの勝利。
SFの対戦相手(ククシュキン、対戦成績7勝0敗)を考えても今日の試合に勝つと負けるでは大違いでした。

ATP500のQFという舞台での鼻血試合は珍しいと思いますが、それだけの価値のある勝利でした。
遅い時間ですがこれからワインを開けて祝杯を上げたいと思います。

60 件のコメント

  • カチャノフ戦ティーム戦での決め球のバックダウンザラインが焼き付いて興奮冷めやらず、壁打ちに行ってしまった。もちろん同じようには打てず。
    今週来週は仕事にならないかも?

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  • また言っちゃいます
    くそ強い、何だこれ。本当に、くそ強い。
    2ndサーブポインツ ウオン、第2セット100%。負けるはずがないでしょう。
    錦織選手の試合の後フェデラーの試合を観ましたが、安定感は上でしたよ。
    パリMSでQFでフェデラーとマッチアップです。SFはジョコビッチ、Finalでナダルです。ぜーんぶリベンジして、MS初優勝しちゃってください。(^^)

      引用  返信

  • 総ての情報を遮断して、ようやく先程、テレビ朝日の録画を見終わりました。
    ティアフォー戦もハチャノフ戦も観られませんでしたので、テレ朝の試合前のダイジェストは有り難かったです!

    いや〜〜、超ビックリ⁉️でありました!
    そして、まさしく、団長さま(珍しく様付けました。団長自体が尊称なので、普段は付けませんが)のレビューのとおり、あとからじんわり涙が…😢気が付けば、鼻血がタラー😑
    直後は、yuriさんと同じく、ぽっかーんでしたが。
    録画を観たあとは、直ぐにこのブログを読んで、団長さま、皆さまのコメントを読み漁り…
    私のようなホーマツでない、長年の錦織ファンと団長はどんな感慨があるのでしょう。
    ホーマツだって、😢なのに。

    ティームと錦織、二人とも敢えてチャレンジをしなかった。
    清々しい試合。
    ティームもラケット折ったり、フテた態度もせず、錦織の勝利がピュアなものになりました。
    ティーム、いいヤツですね!
    やはりホームでの試合は自分が勝っている時は良いですが、負けてる時はアウェイより辛い💦

    私はティームのセカンドサーブに対してリターンエースを狙ったところが印象的でした💕
    技術的なところは皆様にお任せ致します。

    勝ち虫トンボのペンダント、定着したようですね😊
    ウェアの紫とシブいピンクの色合いは似合ってます👍

    ぬははは。むはは。ぶひひ…笑いが止まらんです🤣

    次のククシュキンの応援フードはmicchi師匠がシリーズ化してますから、今回も楽しみ〜🐥
    ククシュキン、ハードは強いんですね。どなたかが前にコメントしてましたね。ありがとうございます。油断しないで応援したいですが、
    浮かれたあじゃこは70%の力で勝ってくれー、なんて思っているのです。

      引用  返信

  • 誰これ… 圭の完成形は近いのでしょうか。

    サーブをピンポイントでコントロールできればリターンも予測できる。
    サーブで主導権を握るってこういうことなんだ。改めて気づかされます。
    このすすすぃ~とした軽やかさとストロークの力強さは何だろう。
    14年とは何か違う。

    経験者の方にお聞きしたいです。試合に出ながら、ガットのテンション
    を調整して、体幹や手首とかを長期的に鍛えられるものでしょうか?
    どなたかもおっしゃってましたが、負荷されていたものを外したら
    とんでもないレベルになってきた。。

    ボールをヒットするときのフォームが体の芯にのっているというか、
    いちいちキレイ。カメラマンさんもそう思いませんか。

    テニス界、記者の方々、大いにざわついてください。
    おい、ケイの試合見たかよ、って。この先2試合は疲労蓄積をいかに
    コントロール出来るかだと思います。

      引用  返信

  • ククシュキン、ククシュキン、と言いながら散歩🚶
    思いついた🙄
    ククシュキンを頭に浮かべながら言ってみよう!

    クッキー🍪好き♪(´ε` )

    というわけでクッキー食べながら応援するぞ!

    お粗末σ(^_^;

      引用  返信

  • 錦織史上最高、の強さだと観てます。。できたらこれをMSかGSで観たかった、、って、パリ(やツアーファイナル)でこの調子を持続できるかどうかですね。。

      引用  返信

  • 錦織史上最高、と思って観てました。。願わくはMSやGSでこういうテニスを観たかった。。ってか、この後のパリ)(やツアーファイナル)でも持続できるかですよね。。サーフェスやボールの違いもある中で。

      引用  返信

  • はじめてコメントさせていただきます。

    早速本題なのですが、YouTubeに動画投稿されてます?

    本記事の
    ティームの強打をバランス崩さず平然と返し、コーナーにきっちりコントロールする錦織。

    まるでティームが強打してないようにすら見えましたが、実際には強烈な球でした。サーブも200キロ出ていましたが普通に返すのであまり凄く見えなかったかもしれません。

    ハチャノフ戦、ティアフォー戦も同様で、なんとなく相手のミスが早い印象を受けてしまいますが錦織のボールがとにかく厳しかったことが要因でしょう。

    この部分がほぼまるまる使用されている動画があったのできになったのですが…

      引用  返信

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     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。