錦織圭、2回戦を快勝!(2012パリマスターズ1000)

2012 Paris Masters 1000
2nd Round
Kei Nishikori [15] def. Benoit Paire, 7-6(2),6-2

足首の故障でバーゼルを回避したあとの復帰緒戦となったこの試合、錦織圭は1stセットこそタイブレークまでもつれながらもストレートで快勝、3回戦に駒を進めました。

当初は第1コートの第5試合に組まれていたこの試合、前の試合で棄権が出たことによりかなり早い時間に開始できることになり、急遽センターコートに移動。そのあおりを食らってGAORAのライブ放送が不可能になってしまうことに・・・。残念でした。

1stセットは先にブレイクされ1−3となったところをすぐブレイクバック、さらにブレイクして4−3リードしたところをバックハンドの鮮やかなエースで戻されて4−4 。そのままタイブレイクという出入りの激しい試合展開でしたが、タイブレークでは力みもなく普段通りの力を発揮し、セット先行。

苛立ったペールはセット間のトイレットブレイク中にトイレでラケットを破壊してウォーニングを取られ、2ndセットがはじまっても気持ちをコントロールできず、切れたようにミスを連発していきました。

逆に余裕の出た錦織はスピンの効いたストロークでペールをコート外に追い出し、無理なくそして効果的に有利な展開を作っていました。落ち着いた試合運びが光りました。緒戦の試合展開としてはほぼ思い通りではないでしょうか。

足首の状態も問題なさそうでよく走れており、まずは一安心です。

対戦相手のペール、この記事を読む限りは強くなさそうに見えるかもしれませんが錦織と同学年(日本だと)の23才でランキングも44位でキャリアハイ更新中の売り出し中の選手です。このクラスの相手にこの内容で勝つとは・・・錦織にもトップ選手の風格が備わりつつあるように思います。

ペールの武器はバックハンドで、かなり踏み込んで打ってくるので対戦相手は常にエースを取られそうな圧力を感じると思います。実際に球も高速で、度々錦織からエースを取っていました。今後、このショットには注意が必要でしょう。

ちなみにBenoitでなんでブノワ?ベノイトじゃないの?って思われる方に・・・

  • フランス語では子音のあとのeは発音しません(ということになっています)がまあ実際には弱く「ウ」と言ってる感じです。のでBeは「ブ」(あえて日本語表記するなら・・・)。
  • 「oi」は「オイ」じゃなくて「オワ」と読むので「noi」は「ノワ」
  • 単語の最後の子音は基本的に発音しない(例外あり)なのでtは発音しません。
  • ので合わせて「ブノワ」
さらにちなみに・・・一部のメディアが書いているようにPaireと書いて「パイユ」と読むことは私の知る限りないと思いますが・・・パイユと読むならせめてPailleだと思います。
(ただしこれは、「規則通りなら」という話であって、正確な読み方は本人に聞かないと分からない。また私も他の国の選手については読み間違いなどしていることもあるはず・・・。) 

3回戦の対戦相手はまだ決まっておらず、シモンとハネスクの試合の勝者になります。

スコア推移(スコアリング by Namicchiroさん)

(右のカッコ内はサーブです。1:1stサーブ、2:2ndサーブ、A:エース、D:ダブルフォルト)
※スコアは間違いがある場合があるので参考程度にお願いします。 

Set1 7-6

G1ぺ ○×○××× 0-1
G2圭 ×○×○(Ace)○○ 1-1 (D21112)
G3ぺ ○××○×× 1-2
G4圭 ×○(Ace)×○×× 1-3 (112112)
G5ぺ ○○○○ 2-3
G6圭 ×○○○(Ace)○ 3-3 (11111)
G7ぺ ○××○×○○○ 4-3
G8圭 ××○○×○×× 4-4 (1111D22)
G9ぺ (○×)○×○××× 4-5
G10圭 ×○○○○ 5-5
G11ぺ ×○×○○××× 5-6
G12圭 ○○×××○○×○○ 6-6 (1112212111)
TB ○○○×○○×○○ 7−6(2)

Set2 6-2

G1圭 ○○○○ 1-0 (1211)
G2ぺ ○○×○×○ 2-0
G3圭 ○○○○ 3-0 (1211)
G4ぺ ×○×○○××○○××× 3-1
G5圭 ××○○×○○○ 4-1 (222112)
G6ぺ ×××× 4-2
G7圭 ○○○○ 5-2
G8ぺ ××○○×○○×○○ 6-2

8 件のコメント

  • 朝ガオラ観て確認しました 団長のおっしゃる通り落ち着いた試合運びでした 強い圭を見慣れたせいかスーパーショットも無い代わりに横綱相撲というか 本当にミスの無いレベルの高い勝ち方だったと思います まさにフランス期待の新人選手を一蹴した試合でした 今年仕上げの良い大会になる予感がします あと1勝で2012年世界ランク10台でのフィニッシュですか?頑張れ圭!!

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  • おめでとうございます!
    よく、ここで、ランクの上下だけで
    「格上」「格下」と決めつけるのはいかん!ということが語られ
    私もいつも、そうだ、そうだ、と読んでいます。
    が、今日の試合は、圭くんが「格上」だわ、としみじみ感じながら
    観戦しておりました。(すみません、勝手者で)
    1セット、ブレーク合戦で、タイブレークまでもつれこみましたが
    きっと、タイブレークで振り切って、あとは一気だわネ、と
    何故だか安心してみてました。
    圭くんも最初は、決して思い通りに試合が進んでいたわけではないようでしたが終始落ち着いて、冷静に対処しているように感じました。
    次の試合も本当に楽しみです。

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  •  昨晩はガオラを見ていて、え~~ベルダスコさん、どうしたの??
    精神的な疲れだけでもああ言う風になりますか(解説者さんは 精神的なもんじゃないかって言ってたけど)。

    センターコートに移ったので 私もネット環境のいい部屋に移りテニスTVで観戦。 ここは錦織選手も劇場を明け渡しブノワ劇場でしたね。

    1セット目は観客も乗り良く鳴り物入り(太鼓)で応援。
    でもトイレットブレイクでケチがついてからは観客もちょっと白けてしまった感じ。 フランスのデ杯キャプテンも苦笑い。 

    テニスTVの解説者もpoor attitude。。。 しつこくドロップショット打つたびに”そんなんこのトップ選手には通用せんって!”と私の通訳間違ってるかもだけど。。。

    錦織選手は地味に(?)真面目に ひたすらボールを追ってました。
    解説者もgood attitude! とにかく2セット目は何故かブノア劇場に目が行ってしまい、錦織選手の試合を見ている(応援している)という感覚がなかったほど?!? 

    今度は同じフランス人でもまたタイプの違うシモンさんでしょうか。
    ハネスクさんとどっちがやりやすいんですか??

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  • ひたすらにボールを追う姿に感動すらおぼえました。
    相手の態度とあまりに対照的で・・・。
    くつのすべった跡をとらえた映像が印象的!
    大人になったなあと一人で納得していました。
    次の試合がますます楽しみです。

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  • ブノワがバスルーム・ブレークに行くときラケット持ってるのを、解説の佐藤さんが目ざとく見つけてコメントしてましたね(笑)その後、そのラケットが悲惨な運命をたどるとは想像もしてなかったと思いますが…

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  • 昨夜の肩すかしには参りましたーw
    圭クン調子良さそうでなにより!
    ペールいいショットもあったのに短気な言動が目についてしまってあれじゃ地元ファンにブーイングもらっても仕方ない。ていうか太鼓持ち込みOKなんですか!?

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  • そうそう、私も「太鼓ありかっ??」って思ったのを思い出しました。
    今日もアウェイですね。
    時間も遅くないので、集中して応援します!

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    ABOUTこの記事をかいた人

     テニスを愛する理系人間。よく理屈っぽいと言われる。  プレースタイルはサーブアンドボレー、というよりサーブ。ストロークは弱い。  2008年2月15日に本ブログを開設。その数日後に錦織圭はあのデルレイビーチ優勝を成し遂げる。  錦織圭の存在を知ったのは2004年。その後2006年全仏ジュニアベスト8で再注目。2007年のプロデビュー(AIGオープン)で錦織の試合を初観戦。その後の活躍を確信し、今に至る。